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Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.233 )
日時: 2014/04/16 20:27
名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)

*「……ねえ、慧」


不意に撫子はつぶやいた。



お風呂からあがったあと、撫子はまたもや問答無用で慧に担がれて、部屋につれていかれた。

そして、慧は何も言わず、撫子の足首に、包帯状のの湿布のようなものを巻き付け始めた。

無言の圧力に、自分でやるからいい、と言えなかったのだが、ようやく声が出た。


「長老様とのお話、ほって捨てた、って聞いたんだけど……」

「……それがどうした」

「大丈夫なの?

 大事な話、してたんでしょう?」


聞いてから、後悔した。

大丈夫なわけがない。


「……別に、問題なんかねえよ」

「……目を泳がせまくりながら言わないでください」


撫子はため息をついた。


「……それに、話なんかより、命の方が大事だ」

「……うん。

 助けに来てくれて、ありがとう……慧」

「別に……」


また眉間にしわ。

だがようやく撫子にもわかってきた。

慧の眉間にしわがよるのは、くせのようだし、ぶっきらぼうな言い方はきっと照れているだけだ。

面に出しにくいだけで、本当はすごく優しい人なんだ、と撫子は微笑んだ。