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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ナメコとワカメのふらいあうぇいっ ( No.253 )
- 日時: 2014/04/24 21:28
- 名前: いろはうた (ID: DYDcOtQz)
- 参照: http://pixiv.me/asaginoyumemishi
*撫子は朝日が差し込む村の中を歩いていた。
辺りには木の床に土壁、わらぶきの屋根で構成された家々が並ぶ、
なんだか博物館の中を見て回っている気分だ。
遠くの方には、おごそかな雰囲気の屋根が見えた。
あれがこの村の神社の本殿かもしれない。
それにしても村人の姿が全く見えなかった。
まだ寝ているのだろうか。
きょろきょろしているとふっと耳に女性の笑い声が聞こえた。
(あっちの方からかな…)
斜め右の方からだ。
それと共に水のせせらぎが聞こえた。
朝の風を潜り抜けそちらに駆けて行ってみると、そこには小さな川があった。
そこで数名の女性たちが洗濯をしていたのだ。
撫子は、河原の石につまづかないように注意しながら、彼女たちに後ろから声をかけた。
「あのぅ……」
一斉に女性たちがこちらを見た。
娘というより、母親という言葉が似つかわしい女性たちだ。
その貫禄ある風貌の彼女たちが一斉にこちらを見ると妙に迫力がある。
撫子はびびりながらもなんとか声をしぼりだした。
「は、はじめまして。
撫子といいます。
今、慧さんのところでお世話になっています」
「……あんたがそうなの」
「は、はい!」
女性たちの目がギランと光った。
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