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Re: 似たもの同士は恋をする。~秘密と恋の行方~ ( No.15 )
日時: 2014/02/02 18:09
名前: ひかり (ID: g7gck1Ss)

第二章 5,「エガオの為に。」

翌日。
真由はいつも通り鞄を机に置き、一時間目の授業の準備をしていた。
一方、秋翔はというと、机に突っ伏し、撃沈していた。
理由は、……昨日の事だ。
なぜ真由があの部屋に入っていったのか。
真由は何か、心の傷を抱えているのか。
自分には相談できないことなのか。
真由を大事に思うからこそ、その傷をえぐるようなことはしたくない。
故に、聞き出せないのだ。
「秋翔?」
突然、真由が秋翔に声をかけた。
「!?」
秋翔が机から顔を上げると真由が覗き込んでいた。
「どうしたの?」
心配そうに秋翔に聞く。
「………いや、なにもない。」
「それだったらいいけど………。」
真由はまだ心配そうだ。
「あのさ…………」
「え? なあに?」
「……………やっぱいい。」
真由の笑顔を見ると、聞きたくても聞けない秋翔。
泣かせたくない、笑顔でいてほしい。
これは自分の勝手な我が儘だけど。