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Re: 似たもの同士は恋をする。~秘密と恋の行方~ ( No.29 )
日時: 2014/08/29 00:21
名前: ひかり (ID: EISW2Oxw)

第四章 2,「カゾクの歪み。」

コンコン、と部屋のドアが音をたてる。
「入るよ〜」
ガチャリ、とドアが開き大学生ほどの女の人が部屋へ入ってくる。
「…………お姉ちゃん、どうしたの?」
真由の姉だ。
「お母さんがご飯だから呼んできてって。」
「分かった、今行く。」
脱ぎ散らかしていた制服をハンガーにかけ、片付ける。
「……お姉ちゃん、今日オフだったの?」
「うん、久しぶりの休みだったぁー、大学はあったけど。」
真由の姉は、雑誌の専属モデルをやっている。
休みはほとんど無くて、こうやって家にいるのは珍しい。
制服を片付け終わると、スマホをもって部屋を出る。
秋翔のことが心配で、いつ電話がきてもいいように。
「遅かったわね、もうできてるわよ。」
「はーい、今日ロールキャベツ? やったぁー!」
姉が明るく答える。
それぞれ席につき、食事をはじめる。
父は仕事で夜は遅い。
そのとき。
食卓の上においたスマホがブブブ、とメール受信を示した。
「んー、誰から?」
「ちょっと、お姉ちゃんっ!」
「野宮……秋翔? ……彼氏?」
「え!?」
声をあげたのは、母親だった。
「何を考えてるのっ! あなた、今自分がどんな状況かわかってるの!?」
「………っ!」
「お姉ちゃんみたいな、いい大学に入れそうにもないのに!」
「…………違う、秋翔は…………友達だから。」
小さな声で、真由が呟いた。



手がかり8 真由は母親と上手くいっていないらしい。



「ごめん、私のせいで……」
「ううん、お姉ちゃんは…………悪くないよ。」




         ………………悪いのは、嘘をついているのは、












     _______________私だから。





手がかり9 裏の秘密は、姉と深く関わっているらしい。