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Re: 似たもの同士は恋をする。~秘密と恋の行方~ ( No.40 )
日時: 2015/12/24 15:25
名前: ひかり (ID: zc76bp3U)

第六章 3「隠しておきたかったコト。」

秋翔のとおされた部屋は壁や本棚、至るところに賞状やトロフィー、盾が飾られたリビングだった。
全て名前の欄には、城崎 真由と表記されている。
「……すごいな、これ。お姉さんの?」
秋翔の問いかけにふっと京香は顔を暗くさせて答えた。
「……うん。全部、お姉ちゃん。」
暫く沈黙が続き、それに耐えられなかったのか、秋翔が口を開いた。
「えっと、親とかは……」
「……だれもいないよ、出掛けてる。」
「……そっか。挨拶したかったんだけど。」
「…………お母さんが家にいたらすぐに追い出されてたと思うよ、秋翔。」
母親は真由の雑誌の写真撮影についていったので、運良く京香以外の家族は外出していた。
もし家にいて、秋翔が彼氏などといったならきっと家から締め出して、こう言うだろう。


"真由と違って何もできないくせに"


「……そっか。」
「………うん。」
再び暗い沈黙がリビングを支配する。
最初に口を開いたのは、やはり秋翔だった。
「…先生に、聞いたんだ。住所。隠してることを、教えてくれないか?」
「…………じゃあ、話そうか。私の隠していたかったこと。























               ………………………私、左耳が聞こえないの。」