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＊３＊

「えー、一年Ｂ組、学級委員の……女子の方。教務室まで来い」
　最低だと思う。あの担任。
　スピーカーから、けだるげな声が流れ出た放課後。今日は漫画の新刊買って、家でだらだらしようと思ってたのに。
　学級委員なら闇駆でいいじゃないか。……そういえば今日、休んでたんだっけ。
「しつれーします」
　思いっきりふてくされて教務室に入る。
「あ、来た」
　あんたが呼んだからだよ。
　コーヒーのカップ片手に、橋見が何やら紙の束を手渡してきた。
「わり、今日クラス委員の集会あったんだわ。連絡ミスっちまったんだが、まぁよろしく」
　この場合、殴ってもあたしは許されるんじゃないだろうか。
　しかも紙に目を落とせば、集会は後十分で終了。行く意味ない。
「委員会の担当、猪野先生だから、連絡ミスだと俺の方が怒られンだよ。頼む、行け」
　うわ、うっざ。とことん最低。
　一発、橋見のイスに蹴りを入れてから教務室を出た。