コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- ( 2 ) ( No.2 )
- 日時: 2014/02/23 01:11
- 名前: ( ノール ) ◆elRWqcFdQI (ID: qNIh9ax1)
( 2 )
ギャハハハと下卑た笑い声。私は今トイレで3人の女子生徒に囲まれている。
何故こうなったのかと言うと、休み時間にトイレに行ったらこうなった。3人の女子生徒は私と同じクラスの子。見た目と性格は文字通りまんまギャルギャルしている。
同じクラスになってから何かと突っかかってくるようになった。私が何したって言うんだよ。
「聞いてんのぉー? ねえ?」
「シカトしてんじゃねぇよブース」
「メガネ割るわよぉ?」
学校での私の恰好は、黒髪おさげに赤色の伊達眼鏡。スカートの丈はこの学校には貴重な膝丈。他の生徒はもう見えそうな位短いのが主。この3人もかなり短い。
本来の私は、黒髪ストレートで腰までの長さ。視力はとても良く裸眼。何故スカート丈が長いのかは、右の太腿に八柳組の紋、柳模様の刺青が彫ってあるからだ。流石にこれを皆に見せる訳にはいかない。顔立ちはどうかは知らんが。
こんな見た目の所為なのか、舐められてこういう輩に絡まれる事が多々ある。その場合はいつも抵抗はせずにじっとしている。
てか脅しに眼鏡割るとか脅しになって無いんじゃ……。指詰めとか爪剥ぐとか、そんなのを間近で知っている所為か全く怖くない。因みに空手で3人を潰せるけれども、そんな警察沙汰になりそうな事は流石にしない。怪我させちゃうし。
暫くじっとしていると、痺れを切らしたのかガッと行き成り肩を掴まれた。地味に痛いわコレ。
「ブス聞いてんのかよ」
「メガネホントに割るよぉ?」
眼鏡に手が掛かる。本当に割る気だこの人ら。伊達でも意外と値段するんだから止めてよ。私はその手を掴んで下に下ろす。そして自分で眼鏡を外し、低い声で一言。
「何?」
普段大人しい地味な私からこんな低い声が出た事に驚いたのか、「ヒッ」と短く悲鳴を上げる3人。その時丁度授業開始のチャイムが鳴ったので、私は3人に「授業始まるよ?」と言ってトイレから去って行った。残された3人はポカンとしている。
授業中、そういえば用を足していない事に気付き、耐える私であった。
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