コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 銀の世界 ( No.2 )
日時: 2014/02/28 16:31
名前: あい ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

そのまま 急な斜面をあがっていく

「ぎゃー!おちるぅ〜〜」
と、いきなり後方を歩いていた小梅に掴まれ、あたしまで声を上げる

「ぎゃー!!」

「ちょ!うめ!くるみ!」
そのまま ルリと塔花が引き上げようとするが 結局二人とも 落ちそうになる

「滑る!!」
ルリが後ろで声を上げた

「おまえら…しゃべってるからそうなるんだろって!」
小梅とあたしの背中を押して、優希と翔太がこの状況を変えてくれた

「あ、サンキュ、しょうた&ゆうき」
と ルリが軽く言った

「ばーか 気をつけろっての」
セットにされたのが嫌だったのか、二人は道の真ん中でケンカ始めた。それこそ 二人は滑り落ちていく。

「…はあ つかれる」
小梅がひとこと言った

この登り坂、足に神経を研ぎ澄ませないと 本当に落ちるんだ。

なんたってここ、田舎町。

毎朝5時に(少なくともあたしだけ)おきて、6時出発をめどにする。
登校にかかる時間は 最短で1時間なんだけど それは走ったらの話。

あたしたちは歩くのが遅いから 結構時間を取って 余裕もって行っている。
—————
「もも、広哉 25分になったら、廊下に並ばせて」
先生があたしの隣をすり抜けて、学級委員であるふたりの元に声をかけると すぐにそそくさと出ていった。

「あ、くるみちゃん…」
あたしは 後ろに遥が居ることを知らずに ぼんやりしていた

「く、くるみちゃん!・・・・くーるーみちゃん!!」

「な、なにっ!」
大声で言われて、あたしは振り返った。

「…なんか ぼんやりしてたから 声かけてたのに、何回言ってもぼけっとしてるから」
と、遥が笑った。

「あ、ごめん」
平謝りすると くすっと遥が笑った

「ほら 速く並ぼう。今日、体育館で交通指導感謝の日だよ。ももちゃん怒っちゃうよ」
横を向くと、学級委員である ももが、廊下にならんで!と必死に言っていた

「…そうだね。」
あたしは頷いて、廊下に出た。