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Re: 銀の世界 ( No.3 )
日時: 2014/02/27 20:41
名前: あい ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

to小梅

あたしたち五つ子は仲良し!

あたしは うめって呼んでほしくて みんな うめって言ってくれるから嬉しい

くるみは くるちゃんって呼ぶし
ゆずかは ゆずって呼ぶ

ゆうきとしょうたは そのまんまなんだけどね。

「じゃーねー!」
一緒に帰る友達と別れ、一軒家に足を踏み入れる。

あたしたち、五つ子の一日は、学校から帰ってきてから始まる

「ただいまー!」
誰も居ない家のドアを開けた。

いつも帰ってくるのは あたしが一番で、次はくるちゃん その次が優希、翔太と続いて マイペースなゆずがいっつも最後。

帰る時は、五人一緒じゃない。
何時だって 五人一緒でいるわけじゃないし、五人が一緒だって思われたくないっていうのが 五人それぞれにある。

「ふあー!!」
とりあいず宿題を行うことにした。

お母さんもお父さんも、夜、最中に帰ってくるけれど、最近は口論ばかりして、あたしたち子どもにも全く顔を合わせない週もあるほど、くるちゃんに家を任せているの。

だから、あたしはアシスタントだけでくるちゃんを助けるしかない

「おやつを用意しとこう!」
くるちゃんたちのために。

戸棚を開けて、クッキーを見つけた。

クッキングペーパーを四角いお皿の上に引いてクッキーを並べた

「ホットチョコレートでも作ろうかな」
パウダーと温めた牛乳を混ぜて、五人分のコップに入れて、テーブルにならべた。

丁度グットタイミングで、ドアが開く音がした

「ただいまー!」
あ、くるちゃん帰ってきた!

「お帰りなさーい」
宿題をしていた手を止めて、玄関まで走る。

この屋敷、やけに大きい。

走って玄関まで行く

「お、いい匂いするー!」
くるちゃんが、靴をそろえて置いて、自分の部屋にランドセルを置いた後、宿題一式と筆箱を持って リビングに戻ってきた

「あ、作っておいてくれたんだ!!」

「冷めないうちに、飲んでいいよ」
あたしは、ホットチョコレートを勧めた。

「ただいまー」
ほら やっぱり予想した通り優希が帰ってきた

「おかえりなさーい」
くるみは、クッキーを片手に、言った。

扉が開いて、リビングに入ってきた優希は、ランドセルを放り投げてソファに苦しそうに寝ころんだ

「どうしたの?」
くるちゃんが心配そうに近寄った

ほっとけばいいのに。

宿題やってやることやって 楽になっちゃえばいいのに。

でも くるちゃんは自分のコトだけを考える人じゃない。
他の人のことまでちゃんと見てくれるんだ。