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Re: 銀の世界 ( No.4 )
日時: 2014/02/27 20:51
名前: あい ◆8DJG7S.Zq. (ID: ysgYTWxo)

toくるみ

「どうしたの?」
あまりに顔色が悪い優希に、あたしは近寄った。

甘いチョコレートのかおりが身体をいやしてくれる。

「…気持ち悪い」

「———そっか」
額に手を当てる。
ちょっと熱い気もする。

体温計を取り出して、測らせる。

「ただいまー」
小梅がおかえりなさーいと言い、玄関に走っていった。

「あ、翔太お帰り」
リビングに入ってきた翔太に、あたしは言った

「うん ランドセル置いてくる。」
と二階にあがっていった。

ピピッ…ピピッ

体温計が音を鳴らした

「なになに…?」
あたしが 優希から体温計を受け取った

「37,4…微熱。いつから気持ち悪いの?」
そう言うと、口を開いた

「おしるこ食べたあと」
普段はなんでも食べる優希だが おしるこだけは大嫌い

——なぜかね。

「そっか…それが問題…はは。」
渇いた笑いを浮かべると、二階で寝るよう促した

「そうする」
優希はふらふらと二階へ上がっていった

それと入れ違いに、翔太も宿題を持って、テーブルに座った

「お、美味しそう!」
クッキーを手に取って おいしそうに頬張った。

「翔太、優希ちょっと熱あって寝てるから、あんまり部屋に出入りしないであげてね」
翔太と優希は同じ部屋なのだ。
あたしと ゆずとうめもそうなのだが…

あたしが そう言うと 翔太は頷いた

「了解、あいつおしるこが原因だろ?」
と見事に当てるので

「そうらしいね」
と頷いた

「おしるこ美味しかったのにー!」
と宿題を終えた小梅が、顔を上げた。

「さて…。優希に氷枕でもあげようかな」
と冷凍庫から 氷枕を取り出して、カチカチだと寝ずらいので、机の上でタオルにくるんで叩いていると、

「くるちゃん宿題やってたら?あたし、氷枕おいてくるよ」
と、小梅がたちあがった。

「本当?ありがとう」
あたしは、言葉に甘えて、宿題を始めた。