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Re: 放課後2時間目 新たな友人たち ( No.6 )
日時: 2014/03/06 22:23
名前: バーミンガム・プディング (ID: r40/B5y7)

その後もキャロルは壮吉に様々な魔法を見せてくれた。
ジュースの空き瓶に入れた水を一瞬でオレンジジュースに変えたり、
壮吉が思い浮かべた国の名前を言い当てたりした。
「すげー、当たってるよ!」
大はしゃぎする壮吉の横で幸雄や絹恵、千恵子は全く表情を変えずに
いた。
「ホグワーツとか入ろうと思わなかった?
あれっ、みんなは凄いと思わないのか?
なぁ幸雄」
浮かれる壮吉の横で幸雄は冷静に答えた。
「キャロルはこの春からこの倶楽部に入っていてね、
これも毎日見てるから慣れたんだよ」
「あっそ……」

「そうだ、もっと面白い話してあげようか?」
千恵子が口を開いた。
「あそこで漫画読んでる加藤っているでしょ?
実はあいつさぁ、フフッ」
千恵子が笑いをこらえながら語る。
「おい、その話やめろよ、アハハ」
幸雄が笑う。
千恵子が続けた。
「あいつって漫画のキャラクターを二次元とか言ってるんだよ、
しかもあいつ、二次元しか興味ないんだって、アハハハ」
千恵子が大笑いする。
「ちょっと千恵子ちゃん、健二君に失礼だよ
アハハハハ」
絹恵が大笑いした。
「どうかしちゃってるよね、気持ち悪いったらありゃしない」
楽しそうに千恵子が話す。
「そういうことは言っちゃダメだよ、
傷ついてるかもしれないじゃない、アハハハ」
キャロルも大笑いする。
すると、そこに健二が現れた。
「おいてめーら、静かにしろよ……」
その声は少し怒りに震えていた。

「おいおい、そんなに怒るなよ」
幸雄が少し口調を強くする。
「そうだよ、許してやれよ冗談だろ」
壮吉が絹恵たちをかばう。
「だってさ、二次元に恋とか……
頭おかしいとしか思えないもん……
ダメだ笑っちまう、アハハハ」
壮吉も笑いをこらえられずに大笑いした。

次の瞬間、壮吉の顔面は健二の拳で
殴り飛ばされてしまった。
「うおぉぉ」
壮吉が倒れる。
「やっぱり二次元はクズばっかりだ、
男も女もな」
そう言うと、健二は部室を走り去ってしまった。
絹恵たちが唖然として見送る。
「まぁいつものことだし、気にしなくていいよね」
千恵子が笑う。
「どうせまた明日には来るよね」
絹恵も笑った。

すると突然、部室のドアが思いっきり開いた。
「今日こそはお前らの悪事、成敗してくれる!」
そこには先程まで学長と話をしていた女の子が立っていた。
「えー、また来たの?」
絹恵がうっとおしそうな表情をする。