コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 放課後4時間目 フレンチ・ハッスル ( No.13 )
- 日時: 2014/03/10 15:43
- 名前: バーミンガム・プディング (ID: r40/B5y7)
「そんなはずはありません、こんな奴に頼らなくても
解決できるはずです」
さおりが反論する。
「この事件は非常に危険な仕事になるわ、
去年日本は今でも解決されていない
二つの事件があるでしょ?
三億円事件とマルセル盗難事件(1968年12月に
ロートレックの絵画、マルセルが盗まれた事件)の
二つよ、
日本人の防犯力などその程度のもの、
元インターポール(国際刑事警察機構)の
警部の過去を持つ父の娘である私は
犯罪には精通している自身があるわ」
カミーユが言い放つ。
「くっ……」
さおりが何も言えなくなる。
悔しさのあまり、さおりは近く似合った紅茶を
飲み干した。
次の瞬間、部屋にガラスの瓶が投げ込まれ
それが割れた途端、部屋が煙に包まれた。
「催眠ガスよ、気をつけて!」
カミーユが叫ぶ。
ガスは充満していき、さおりと学長が床に倒れた。
さおりが目を覚ますと、学長とカミーユはすでに
目を覚ましていた。
時計を見ると、時間は3時58分を示していた。
「ずっと眠っていたのよ、やっと気づいたのね」
カミーユがさおりを気遣う。
「絵画は無事か?」
さおりが尋ねると、絵画はまだ額縁に収まっていた。
「あと一分か……
それにしても式場君、その靴はどうした?」
学長がさおりの靴を指差す。
「うわっ、どうしたんだろう」
さおりの靴は泥だらけになっていた。
そして、4時になった途端、学長室が煙で充満していった。
煙に包まれたさおりと学長が咳き込みながら
床に倒れこむ。
カミーユが窓を開けて、煙を外に逃がす。
煙が外に逃げた途端、さおりが叫んだ。
「絵画が!」
壁にかけられていた絵画がなくなっていた。
すると廊下から、足音が聞こえてきた。
「まて!」
さおりが足音を追って走る。
しかし、足音は学校の外へ出た途端に
聞こえなくなった。
すごすごと学長室に戻ったさおりを
カミーユと学長が連れ出した。
「ちょっと来てもらえないかしら?」
カミーユがさおりを引き連れて駐車場へと向かった。
すると、駐車場に止められてたさおりの
バイクの横に、絵画の額縁が置かれていた。
「これはあなたのバイクかしら?」
カミーユが尋ねる。
「そうだけど、この額縁のことは知らないぞ」
さおりが答えると、カミーユは足元を指差した。
「靴が随分泥だらけね、靴の裏を見せてもらえないかしら?」
さおりが靴の裏を見せる。
「これはあなたの靴跡じゃないかしら?」
カミーユがバイクの近くの足跡を指差した。
その足跡はさおりの靴と同じだった。
「し、知らないぞ」
さおりが慌てる。