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Re: 放課後5時間目 エレクトロニック・ロジャー ( No.20 )
日時: 2014/03/12 00:53
名前: バーミンガム・プディング (ID: r40/B5y7)

「おおっ、これはどういう意味だ?」
モントゴメリーが混乱していると、工場の入り口の前に
今度は二人のロジャーが現れた。
「オレたちはエレクトロニック・ロジャース、
真実の為に戦い続ける勇者達さ!」
二人が声を合わせた。
「その声、幸雄とおっさんだろ?」

すると、工場の二階から絹恵たちの声が聞こえた。
モントゴメリーが見ると、絹恵たちは解放されていた。
絹恵たちを解放したのはこれまたロジャーだった。
「オレはエレクトロニック・ロジャー、
他人を痛いとか言っておいて自分も
コスプレ、作ってたぜ」
「ええっ、マスターもロジャー好きだったの?」
千恵子が驚いている。
おそらく、このロジャーの正体は誠一だ。

そして、六人のロジャーたちはモントゴメリーに向けて
走り出した。
呆気にとられてモントゴメリーは立ち尽くしている。
「エレクトロニック・パンチ!」
六人が一斉に必殺技であるエレクトロニック・パンチを
モントゴメリーに浴びせた。
モントゴメリーが倒れた。
「やった、勝ったぞ!」
六人が一斉に叫んだ。

その後、絹恵たちとロジャーたちが再会した。
「本当にありがとう、ロジャーさん」
絹恵たちが頭を下げると、ロジャーたちは一斉に
「どういたしまして」と答えた。
「それにしても、オレのファンってのも
たくさんいたんだな」
ロジャーが感心していると、絹恵がロジャーの一人を
指差して笑った。
「あんた、さおりでしょ?」
ロジャーがマスクを脱ぐと、それは紛れも無く
さおりだった。
「な、なぜわかった?」
さおりが尋ねた。
「だって、さおりはロジャー大好きだったよね」
千恵子が続いた。

その後、壮吉が本物のロジャーに尋ねた。
「ロジャー、これからどうするんだ?」
「これからも世界にはたくさんの悪が蔓延っている、
それらを片付けるさ」
そう言うと、ロジャーはマスタングに乗り込んだ。
エンジンをかけ、走り去ろうとしようとした前に
ロジャーは壮吉に尋ねた。
「お前のあの怖気づかない性格は見事だったぜ、
いうかまた戦おうな」
壮吉が答えた。
「いつでも一緒に戦えるぜ、セカンドシーズンが
始まったらまた呼んでくれ」
ロジャーが笑った。
「そうかい、じゃあな」
そう言って、マスタングを走らせると
どこかへ行ってしまった。

その日の夜、壮吉は居酒屋ワルシャワで
誠一とこんな会話をしていた。
「意外でしたよ、おやっさんがロジャーの
ファンだったなんて」
「まぁな、オレもこっそり衣装を作っていたんだが
バカにされるのが怖かったんだよ」
「アハハ、そうですか」
世界を救ったロジャーたちの夜は
まだ終わりそうに無かった。