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Re: 白銀の小鳥 Form of the love【短編集】 ( No.3 )
日時: 2014/03/10 20:04
名前: あんず ◆zaJDvpDzf6 (ID: DHvILgv3)


《序章》物語が始まる前に


──深い深い、森の奥。
  小さく綺麗な小屋があります。
  そこには一人の少女が本を読んで過ごしています。
  さて、この少女のお話を聞いてみましょうか。
  ではまず、初めに…。

キィッと扉が開きました。
風が吹いて、紅茶の香りが強くなります。

外からは小鳥の囀りや川のせせらぎ、
緑が風で揺れる音が聞こえます。

どうやら、お客様が来たようですね。

パタンと読んでいた本を置いて
紅茶のカップを用意します。

どうぞ、とカップを差し出しました。
あら、猫舌なのですか?すみません。

さて、まずは自己紹介をしましょうか。
私の名前は愛、です。
この小屋で本を読んで過ごしています。
そしてお客様に本を朗読するのです。

物語は様々です。
お客様が望めばいくらでも御用意しましょう。

一人じゃ寂しくないか、ですか?
いいえ、私は一人じゃありません。

さて、それでは物語を読みましょうか。

壁に並ぶ本棚から一冊を抜き取ります。
表紙は分厚い革表紙。

さぁ、本日の物語は……