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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: _ほしふるまち 【短編集】 ( No.10 )
- 日時: 2014/04/08 19:42
- 名前: 村雨 ◆nRqo9c/.Kg (ID: A.2cGB4E)
【 愛を晒せ 】
木の葉が色付き徐々に日が短くなり始めた十月の中頃、学校からの帰り道は少し薄暗い。
「なんか最近寒いよねー」
短いスカートと長い茶髪を風に揺らしながら、俺の彼女のユイは言う。
「そんなにスカート短くしてるからだろ」
「あはは、そうかもねー」
俺たちは夕暮れの河川敷を歩いていた。右手には草地が広がっていて、左手には斜面がありその先に川がゆっくりと流れている。
「ねえ洋輔、」
それまで俺の数歩先を歩いていたユイが、不意に足を止めて踵を返した。
上目遣いで見つめられて、思わずドキッとする。辺りが薄暗いせいか、ユイの顔はいつもより大人びているように見えた。
そうして俺を見つめたまま、一歩ずつ歩み寄ってくる。彼女が何をするつもりなのか、何となく想像がついた。
「ちょ、ちょっと待て」
「今なら誰も見てないから大丈夫だよ」
ユイは平然とそう言うと、俺の肩に腕を回してそっとキスをした。
シャンプーの香りがして、柔らかい唇が当たる。すぐにユイの舌が俺の舌に絡んだ。さっきまで涼しかったはずなのに、一気に身体中が暑くなっていく。心臓がうるさいくらいに脈を打った。
キスはかなり長く続いたように思えた。やがて、彼女のほうから唇を離した。恥ずかしさのあまり、どうしていいか分からずにドギマギしている俺を見て、彼女はクスリと笑う。
「意外と気が小さいんだね」
そうして彼女は、何事もなかったかのように再び歩き出した。俺も後を追うようにして歩き始める。
( ユイはいつだって、俺の先を行く )
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更新頻度ガタ落ちですねすみませんorz
キス描写はくどくない程度ならおkらしいのでくどくない程度に書きました、多分((
ユイは小悪魔っぽいイメージですね(
読者様にそれが伝わっていれば幸いです(・ω・)
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