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Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった【新】 ( No.29 )
日時: 2014/09/03 15:50
名前: 美奈 (ID: GbhM/jTP)

第16話
・・・・・・・・・・・・・・・
俺は半年前、初恋をした。
…篠塚華音に。
彼女はクラス一、いや、学年一可愛い女子生徒だ。
半年間、ずっと片想いのまま。
いつかは想いを伝えたい!…でも顔面に自信のない俺はなかなか実行できず、時は過ぎて行った。
幸い華音には、まだ彼氏がいないようだった。
俺は暇さえあれば彼女に想いを馳せ、いつ告白しようかと考えあぐねていた。

そんな時だった。

『京汰、京汰って、篠塚華音ちゃんのこと好きでしょ?』

悠馬にはお見通しだったのか…!

『だって、授業中は大体華音ちゃんの方見てるし』

「うっ…」

式神にバレた恥ずかしさを必死で隠そうと、俺はやりもしない化学の問題集なぞ広げて、テスト勉強のフリをした。が。

『ねぇねぇ京汰、京汰の学力を知った上で、ひとつお願いがあるんだ』

何かまわりくどい事を言う悠馬を怪訝に思った。

「…何だよ」

『この中間テストで、一教科でも学年平均以下取ったら…』

シャーペンを持つ指が、微かに震え出す。
何を言い出すのか。

「取ったら…?」

『華音ちゃんのことは、あきらめて』