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Re: オカルト研究部には天使がいるっ!(合作)イラスト有り ( No.23 )
日時: 2014/04/29 20:42
名前: 夕陽 (ID: e6h1dNNB)

6話 事件の詳細

「みんな、事件について分かったことはあったか?」
 館に行ってから次の日、みんなで調べた結果を報告する事になっていた。
「残念ながらアタシは分からなかった。力になれず、申し訳ない」
 綾乃はすまなそうな顔して頭を下げる。
「……僕も、無理だった」
 隼人もだめだったらしい。
「私は一つだけわかったことがあります〜。どうやらあの事件は不思議な点が多いようです〜」
 紗奈は新聞がまだ家に残っていたらしく、それの切り抜きを見せた。
「ちなみにこれに書いてありました〜。よかったら読んでください〜」
 そこには小さく事件に関しての記事がつづってあった。
「私は、その現場の当時の状態を聞いてみたよ。パパがね、教えてくれたから」
 お父さんが警官の奈美が記憶を掘り起こすように話し始めた。
「確か、門が開いていたんだって。それでね、周りの木が燃えていた跡があったらしいの。元々山火事じゃないかって通報されて行ったみたい」
「なるほど。かなり有力な情報だな」
「さすが奈美ね。私も部長を支えてあげるようにがんばらなきゃ!」
 奈美の信憑性が高い情報は部長も副部長もみんな一目置いている。
「花谷先輩と黒野先輩のあとに言うのはお恥ずかしいですが、私も情報持ってないです……。すいません」
「別にいいわよ。私だって全然ダメだったし。なぜかあの事件ネットに載ってないのよね。新聞には載っているのに」
 小さくなる美樹に綾乃は優しく言葉をかける。
「そうだぜ。気にするなよ、新庄。俺も何にもわからなかった。役に立てなくてすまん」
 和輝がへらへらと笑いながら言う。
「とりあえず紗奈と奈美の調査結果を参考に事件について考えていくか」
 翔太は皆の意見を聞き終わると一番重要な話題に入っていった。
「そういえば、天使ちゃんまだここに来ないんですか〜?」
 紗奈の言うとおり部室に住んでいるはずの天使がいなくなっていた。
 いつも引きこもっている棚があるのだがそこには下手な文字で
「ちょっとでかける」
 と書いてあった。
「どこに出かけたんだろうか?」
 綾乃は不思議そうに首をかしげる。
「まあ、すぐに帰ってくると思うぞ」
 和輝は意味深な笑いを浮かべた。

 実際すぐに天使は戻ってきた。
「みんなに重大なお知らせがあるのだ!」
 事件の情報とともに。