コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オカルト研究部には天使がいるっ!(合作)イラスト有り ( No.25 )
- 日時: 2014/05/06 21:09
- 名前: 夕陽 (ID: p8.Ij.U2)
7話 天使の情報
「皆、大変なことが分かったのだ!」
その言葉から始まったのは、一見事件と関係ないようなことだった。
「実は、私と同じ世界から来た悪魔がいるらしいのだ! しかも現れたのはつい最近、しかも事故の少し前らしいのだ!」
これは、結構関係ある話っぽい。
そう思い翔太は天使の話を促す。
「で、他には?」
「その悪魔はどうやらあっちの世界の“厄介者”だったらしいのだ! 事故はそれが関係あると思うのだ!」
天使は身を乗り出して訴える。
「確かにそれは怪しいね」
奈美も天使に同調した。
「じゃあ、そいつを調べるか」
翔太は何事もないように言う。
「どうやって調べるのよ? 悪魔なんてどうやって見つかるの?」
「綾乃先輩の言う通りです……。どうやって調べるんですか?」
綾乃と美樹が反対意見を述べる。
しかしそんな反論を翔太は軽く受け流した。
「天使がいるじゃないか。天使ならそこらへん何とかなるだろ?」
「僕に頼られても困るのだ! 僕にはそんな力ないのだ!」
天使はそういって美樹の膝の上に逃げる。
どうやら、美樹の膝の上が一番落ち着くようだ。
その場面を見て、和輝は天使をにらみつけているが天使は気付かない。それどころか、すごい美樹に甘えている。
「美樹、お菓子が食べたいのだ!」
「お、お菓子ですか? はい、あーん」
「あーんなのだ……モグモグ」
「……天使め、恨んでやる」
二人はとってもほんわかしているが、約一人はとても怖い顔で二人をにらんでいる。子供が見たら泣き出しそうな顔で。
「おいおい、和輝。顔が怖くなってんぞ?」
翔太が注意するが全く気にしない和輝。
その言葉に美樹は和輝の方へ振り向いた。
「す、すいません。話を脱線させてしまって!」
美樹はその顔が怖かったのか涙目だ。
「い、いやお前は悪くねえよ。悪いのはこいつだ」
和輝は天使の首根っこをつかむ。
「離してくれなのだ〜」
短い手足を動かすが、和輝は前より強く首をつかむ。
「い・や・だ」
「ひどいのだ! 美樹、助けてくれなのだ!」
天使は美樹に助けを求める。
「だ、ダメですよ! 天使ちゃんをいじめちゃ」
美樹は涙目で和輝をにらみつつ言ったが、あまり怖くない。
でも、和輝は
「す、すまん。だから、泣かないでくれ! な?」
慌てて天使をつかんだ手を離した。
「助かったのだ……」
天使がほっと胸をなでおろし
「でも、実際どうするのだ? 僕は見つける力なんかないのだ!」
翔太に訊ねる。
「どうするか……。なんかいい意見ないか?」
翔太は自分はもう思いつかないと言うように助けを求めた。
「俺にいい意見があるぜ?」
名乗り出たのは和輝だった。
「どんな風にするの〜?」
紗奈の言葉に
「こうするんだよ」
と笑った。