コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オカルト研究部には天使がいるっ!(合作)イラスト有り ( No.27 )
- 日時: 2014/05/22 20:44
- 名前: 夕陽 (ID: 9yDZRSmI)
8話 和輝の考え
「——だよ」
その和輝の言葉に皆は
「それ、良いんじゃないか?」
納得と言ったように翔太。
「意外ね。そんなこと知ってるなんて」
意外そうに目を大きくしているのが綾乃。
「……なるほど」
特に表情に変化は出ないが頷く隼人。
「思いつきませんでした〜」
にっこり笑って紗奈。
「いいね! それいいよ!」
ぴょんぴょん跳ねている奈美。
「その手があったのだ……」
悔しそうに唇をゆがめつつ天使。
「樽井君、すごいです」
憧れの目で和輝を見ている美樹。
それぞれ別の反応を返した。
「とりあえず、それをやってみるか」
翔太は天使に聞いた。
「ちなみに、それは出来ると思うか?」
「ああ。シンプルだが、大丈夫だろう」
天使は、首を縦に振った。
「じゃあ明日やるか。ここ集合。早めに来てね!」
翔太はそういい残し足早に去っていった。
「部長、まだ終了時刻まで三十分残ってる……」
綾乃が閉まったドアに向かって叫んだが返事はなかった。
〜次の日、廊下にて・翔太視点〜
「部長っ。昨日なんで途中で帰ったんですか!!」
昼食を食べるために購買に行った帰り、戦利品(クリームパン)を手に教室に戻る途中声を掛けられた。
声の主はきっと頼りになる副部長、綾乃だろう。
「あ、ごめん。つい思いついたら実行したくなっちゃって……。それから敬語で話しかけないでって前から言ってるでしょ?」
どうやら昨日の事を怒っているようだ。
それにしても部長になってから時々敬語になる時あるけどやめてほしい。同級生なのになんで敬語を使うのか理解できない。
「ごめん……って何でアタシが謝らなくちゃいけないのよ! とにかく今日は絶対いなくならないでよ? アタシが大変になるんだから」
一人でボケつっこみをしていた。
最近、美樹が入部した時から綾乃は少し変わったと思う。もちろん、いい方向で。
「何一人で笑ってるのよ!! とりあえず放課後、部室に集合よ?」
怒られてしまった。これじゃどっちが部長か分からない。
「分かってるよ」
僕はそういって教室に戻った。
〜放課後・三人称〜
「皆、集まったね?」
翔太がそういって辺りを見回す。
室内は電気がほとんどなく、ろうそくの炎が幻想的に演出させていた。炎に照らされて魔方陣がいつもより本物っぽい印象を受ける。
今から、実験を始めるんだ。
言いようのない興奮が僕の体を包む。
「じゃあ、やってみよう」
僕は和輝の言う通りに“召喚魔法”をする。
和輝の作戦は簡単に言うと“悪魔を召喚する”というものだ。
実際その悪魔が召喚できるかは分からないが、今はもう一つの世界との道が封鎖中のためこの世界にいる、しかも呼び出されていない悪魔が召喚されると和輝は予想を立てた。呼び出された悪魔は基本その主のそばを離れることが出来ないからだ。例外はあるらしいが……。
なのでダメもとで僕らは試してみる事にした。
「悪魔、召喚」
高らかに和輝が宣言した時、魔方陣が自ら発光した。