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Re: オカルト研究部には天使がいるっ!合作 イラスト・声有り ( No.43 )
日時: 2014/08/15 10:51
名前: 夕陽 (ID: KVjZMmLu)

番外編
魔術編〜プロローグ〜

「やっほー!」
 入ってきたのは、ライトブラウンの髪の毛をポニーテールにしている女の人だ。制服は着ていなくて代わりに黒いスーツをビシッと着こなしている。
「あの……どちら様?」
 七人を代表して翔太がその人に問いかける。
「私? 私はね……」
 そこでいったん区切り誰だと思う? と言うように皆を見渡す。
「私は藤——」
「藤井美野里先生、ですよね?」
「そこは名乗らせてよっ。ひどいなー、森園さんは。先生、泣いちゃうよ?」
 藤井先生が名乗ろうとしたとき綾乃がすかさず名前をフルネームで呼んだ。
「でもなんでアタシの名前知っているんですか?」
 綾乃が少し笑みを見せつつ訊ねる。きっと分かっていてわざと聞いているのだろう。
「昨日授業やったのにもう忘れちゃったの? というか森園さんは三年間一緒だったのに……」
 悲しそうに目を伏せる。
「あ、綾乃先輩それはあまりにひどいんじゃ……」
 美樹は涙目で訴えるが綾乃は
「まあ、嘘だけどね。この先生、意外といじりがいあるからついついやっちゃう」
 さらりとひどいことを言った。
「やっぱり……。森園さん、先生の事嫌いなの?」
「うん——そんなわけないですよ」
「今、うんって言ったよね? 言い直したよね!?」
「ほら、面白いでしょ?」
 綾乃が皆に向かって言うと
『うん』
 全員が同じタイミングで頷いた。
「皆ひどいっ。先生、この部活の顧問としてやっていけるか心配だわ」
「顧問……ですか?」
 翔太が聞き返す。
「ええ。聞いてなかった? 校長先生に言われて四月からやってたのよ。来るのは初めてだけど」
 何で今まで来なかったのか、なぜ今来たかを不思議に思っていたがその謎はすぐに解けた。
「何で来なかったのかって言うとね、単純に面倒だったから」
『おいっ』
 七人全員で突っ込む。
「で、何で今来たかというと面白い本が手に入ったから。ついでにどれくらい力がついているか見てみたかったし」
「面白い本〜? どんなのなんですか〜?」
 紗奈は首をかしげた。
「それはね、これよ!」
 高らかに宣言し、出したものとは……

『“魔術の使い方”?』

「あなた達よくはもるわね。そうよ、たまたま本屋に売ってたから買ってきたの」
 藤井先生は呆れ半分感心半分で言った。
「ついでに、皆に使ってもらってどれ位できるかチェックもしたいなって思ってね」
 先生はその本を開いてそれぞれに指示を出す。
「じゃ、相川君から好きな魔法やってみて」
 先生のその言葉に皆は同じ事を思った。
(この先生、いじられキャラだけじゃなくて振り回しキャラでもあるんだな)
 と。

—To be continued—

なかがき
新しいキャラ登場しました。
顧問だしまた出したいな……。