コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オカルト研究部には天使がいるっ!合作 参照1万感謝! ( No.53 )
- 日時: 2014/09/21 12:40
- 名前: 夕陽 (ID: KVjZMmLu)
番外編
魔術編〜森園綾乃〜
そしてしばらく経った後、
「じゃあ、次森園さん」
「アタシ? まあいいけど」
綾乃はしばらく考えていたが、
「これで」
綾乃が指差したのは……
異性になれる
だった。
「異性になれるですか。ってことは、綾乃先輩が男に!?」
美樹が少しパニックになっていたが、綾乃は
「そんなに慌てる事はないわよ。一回男になってみたかったしちょうどよかったわ」
動じることなく言い切る。
「少しの間、説明読む?」
藤井先生が聞くと、
「はい、一時間二十五分くらい待ってください」
「うん、分かった。……ってそれじゃ部活時間終わっちゃうわよ!?」
「チッ。ばれたか」
「ふふふ。私をごまかせると思わないことね」
藤井先生が含み笑いをする。
「ちなみに時間は要りません。先生がひとり言言っている間に覚えましたので」
「え? さっきの先生のひとり言扱い? ひどくない? それってひどくない!?」
「でははじめます」
「無視されたあ! ひどいよ、森園さん」
先生が叫ぶと綾乃は
「無視なんてしてませんよ。いないように扱っていただけです」
そう反論した。
「そっか、それなら別に——よくない! そういうのを無視って言うんだよ!?」
簡単にだまされる藤井先生ではないので反論に反論する。
「とりあえずはじめます」
そして静かに祈る綾乃。
しばらくすると綾乃に変化が現れた。
長かった髪の毛はショートカットになり、体つきも少し角ばった感じになった。
「す、すごいです! 本当に男の人になってます!!」
美樹が目を見開く。
綾乃は自分の体を確認するように動かすと、歓声を上げた。
「アタシ、本当に男になってる!」
その声はいつもよりも低く、声変わりが終わった男子くらいだった。
「どうやら、体格だけでなく中身なども異性になれるようですね」
和輝が本に書いてあることをみんなに伝えた。
「綾乃先輩かっこいいです!」
美樹が笑うと
「この部活には敵が多い……!」
和輝は綾乃を睨みつける様に見た。
綾乃もその視線に気付いたようで軽く笑った。……目以外は。
その視線に耐え切れなくなりそっぽ向く。
そんな、裏での戦いは綾乃の勝利で幕を閉じた。
「そういえば、これって最高何分までもつんだっけ?」
綾乃は藤井先生に聞く。
「本には、最高一日、最低一分だって——」
先生の言葉の途中で綾乃は、
元のきれいな茶色い髪は肩まで伸びて、体も女性らしい丸い感じになる。
「あーあ、もう終わっちゃった」
その声は、高めのよく通る声だった。
「すごいわね、この本。流石だわ」
藤井先生は呟いて、
「次は、年齢順に行くと堂本君かしら。よろしくね」
その後隼人に言った。
「……はい」
隼人は頷いて本のページをめくった。
—To be continued—