コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オカルト研究部には天使がいるっ!合作 参照1万感謝! ( No.54 )
- 日時: 2014/09/07 19:36
- 名前: 夕陽 (ID: KVjZMmLu)
14話 悪魔強制契約法、実践
「よし、じゃあ悪魔を呼び出すか」
そういう翔太の手にはハーブティーが入ったコップを持っている。
「成功、するんでしょうか……?」
美樹は心配そうに言う。
「するわよ。部長だし」
綾乃は部長である翔太を信頼しているようで失敗なんてありえないというように自信満々だ。
「まあ、やってみないとわからないですよ〜」
「うん、私もそう思う!」
紗奈の意見に奈美が頷く。
「とりあえず呪文唱えようぜ。そうしなきゃ悪魔こねーだろ?」
「じゃあ呪文言うよ?」
和輝に促されるように翔太は呪文を唱える。
そして唱え終わった後、魔方陣はキラキラと輝き——。
「何のようだ」
悪魔が、出てきた。
天使の輪の代わりに角が生えていて天使のふわふわした羽とは違う革のような羽になっている以外はほとんど天使に似た容姿。
顔つきも少し怖そうだが二頭身なので天使と並ぶと二卵性の双子にも見える。
「悪魔、賭けをしないかい?」
翔太がいたずらっ子のような笑みを浮かべて問う。
その言葉に悪魔はすっと目が細くなる。
「何をたくらんでいる?」
「悪魔と賭けをしたいなって思ってね。もし僕達が勝ったら僕と契約してよ。その代わり負けたら僕は一生悪魔に契約しろなんて言わない」
いい条件でしょ? と笑う翔太を睨みつけ悪魔は言う。
「賭けは何をする?」
「そうだね、これはどう?」
ハーブティーをおいて棚から出したのはおはじきだった。
「あ、でもおはじきするわけじゃないよ? この石を使ってゲームをしよう」
おはじきを一つつまんで言う。
「ルールは簡単。ただ21個の石を取り合うだけ。最後の1個をとったら負けで1回につき1〜3個までとることが出来る。先攻は悪魔がやっていいよ」
そうして21個ちょうどテーブルに置く。
「さあどうぞ?」
余裕の笑みを浮かべて言う。
悪魔はその場からおはじきを2個取る。
残り19個。
翔太は2個とる。
残り17個。
そしてしばらくして残り5個になった。
「……っ。俺の負けだ……」
悔しそうに悪魔が呟く。
確かにこれでは悪魔は絶対負ける。
なぜなら
悪魔が1個とる→翔太が3個とる→最後の1個は悪魔。
悪魔が2個とる→翔太が2個とる→最後の1個は悪魔。
悪魔が3個とる→翔太が1個とる→最後の1個は悪魔。
となりどの場合でも負けるからだ。
「まあ当たり前だけどね。悪魔が先攻になった時点で君の負けは決まっていたから」
「何でだ?」
「……このゲームには後攻に限り必勝法がある」
低く呟いた悪魔の疑問に答えたのは隼人だった。
「……これは後攻が4の倍数になるように取っていけば必ず勝てる」
隼人の言うとおりこれは4の倍数でとれば後攻は必ず勝てる。
また21じゃなくても4の倍数に1加えた数でもできる。
「そうか……。でも元々賭けは成立してない。俺は一度も賭けを認めてないからな」
「確かにそうだね。でも元々さっきのが本命じゃない。本命はこっちだよ」
ハーブティーが注がれたカップを渡す。
「俺はこれ飲まないぞ」
悪魔は強制契約について知っているのか警戒した顔つきになる。
「大丈夫、悪魔はこっちでしょ?」
麦茶を渡す。
「ああ」
しっかりハーブティーではない事を確認して一口飲む。
しかし次の瞬間。
悪魔はパタリと倒れた。
「な、何があったの!?」
びっくりした奈美が叫ぶ。
「ちょっと睡眠薬仕掛けただけですよ〜。部長に頼まれたので」
紗奈がにっこり笑って言う。
しかし目が笑ってない。
「流石に本当に持ってるとは思わなかったよ……」
苦笑いで翔太が言う。
どうやら紗奈が持ってきた睡眠薬を麦茶にいれたらしい。
「今のうちに飲ませるか。悪魔ごめんな。でもこうしないと強制契約できないから」
そう言って悪魔にハーブティーを飲ませた。
—END—
あとがき
がんばって頭脳戦っぽくしようとしたら変になりました。
すいません。
次回は番外編更新予定です。