コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オカルト研究部には天使がいるっ!合作 参照2万感謝! ( No.66 )
- 日時: 2014/12/24 19:33
- 名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)
番外編
魔術編〜新庄美樹〜
「じゃあ私はこれにします!」
美樹が指差したのは
——二頭身になれる
だった。
「二頭身ということは僕と一緒になるのだ!」
天使が嬉しそうにぴょんぴょんはねる。
「いいんじゃない? でやり方は?」
藤井先生が興味があるのはどんな風に魔法を使うか、だ。
何の魔法を使うか、は二の次である。
「えっと、二頭身の絵を見てこんな風になりたいって念じるだけです」
説明文を読んでから美樹は言う。
「なるほど。それならあんまり難しくなさそうね」
綾乃はほっとしたように言う。
そこまで難しいのはないが心配だったのだろう。
「じゃあ誰が絵を描く?」
翔太が皆を見渡す。
「私が描く!」
奈美が元気いっぱい発言した。
「確かに奈美ちゃんは上手いもんね〜。紗奈も見たことあるけど上手だったよ〜」
どうやら紗奈は元に戻った様子。
奈美の絵を見たことがあるらしく大丈夫といっているので奈美に任せることになった。
「まあ最悪ニ等身っぽいものが描ければいいし大丈夫でしょ」
「先生何気なくひどい!」
そう言いつつもどんどん仕上げていく。
「すごいな……」
隼人はまだ戻ってないようだが驚きのためか話すペースがゆっくりになる。
「描けた!」
先ほどまで奈美とにらめっこしていた紙には、
——美樹に似たとてもかわいらしい二頭身の女の子が描かれていた。
「すごいわね、奈美!」
綾乃がはじめに奈美を褒める。
「確かに……」
翔太も言葉が出ないようだ。
「じゃあやりましょ。美樹ちゃんはやく!」
藤井先生が美樹をせかす。
美樹は言われるままに紙の前で目をつぶって念じる。
すると少しずつ小さくなっていき最終的には奈美が描いた二頭身にそっくりな女の子になった。
『可愛い〜』
オカルト研究部女子が声を合わせて言う。
「いえ、黒田先輩の絵が上手だっただけですよ」
美樹は照れながら笑う。
その仕草もとてもかわいらしく皆が寄ってきた。
「本当に可愛いな」
和輝が美樹を見て呟く。
しかしその言葉は誰にも聞こえなかった。
「美樹ちゃん、抱っこしてもいい?」
可愛いものが好きな綾乃が目を輝かせて聞く。
「いいですよ」
美樹も特に嫌がることなく綾乃の腕の中に入る。
「可愛い〜。お人形さんみたい〜」
嬉しそうに抱きしめる。
「いいな〜。俺も抱っこしたい!」
「樽井はダメ!」
すぐさま却下する綾乃。
「べ、別に私はいいですよ……?」
「ダメ! これだけは美樹ちゃんにも譲れない!」
ヒートアップするグループとは別に
「これもすぐ効果切れるんですか?」
「これは写真を見て念じないと効果切れないから時間制限はないわよ」
「でもそろそろやめた方がいいよね?」
魔法の効果について話し合うグループ。
しかしケンカに美樹が巻き込まれそうなので慌てて仲裁に入る。
「はい、もうおしまい。魔法とかないと時間間に合わないからね」
翔太がそういったことによってケンカから抜け出した美樹が写真を見て念じる。
すると見る見るうちに元の姿に戻っていった。
「じゃあもう帰るわね! さようなら」
そう言って軽やかに去っていく顧問。
それを見守ったあと皆はいっせいにこう呟いた。
『何しに来たんだろう? あの人』
—END—
あとがき(追記)
魔術編はじめたのが8月。
終わるのが12月……。
たった8話なのに4ヶ月もかかってる……。
更新遅くてすみません!
これからも出来るだけがんばっていきますのでよろしくお願いします!