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Re: オカルト研究部には天使がいるっ!合作 参照2万感謝! ( No.73 )
日時: 2015/02/07 15:00
名前: 夕陽 (ID: z070pZ.J)

22話 天界のカケラ〜海〜

「流石にこの時期だと誰もいないね」

 夏ではないので泳いでいる人はもちろん、海辺に誰もいない。

「本当ね。でもこっちの方が好都合だわ」
「確かに、たくさん人がいると探すの大変だもんね!」

 そう会話しながら海の近くまで歩く。

「で、カケラはどこにあるの〜?」

 紗奈は周りを見渡して言う。

「海の中だと取るの大変だからな……」
「大丈夫なのだ! あの岩の間にあるのだ!」

 天使が指差したのは翔太たちから見て右側のところ。
 天使の身長ほどある岩が周りを囲っているところだった。

「あそこを掘ると出てくるらしい」

 悪魔が天使の言葉に付け足す。

「……誰がやる?」

 ただ、問題は誰がやるかだ。岩の間は狭く、男子は入れないであろう。

「あ、あの、私がやりますっ!」

 美樹がこれくらいは役に立とうと立候補する。

「じゃあ美樹ちゃんに頼むわ。でも難しかったら交代するからね」

 綾乃はそんな美樹の気持ちを汲み取り、お願いする。

「はい、がんばります!」
「これを使うのだ!」

 天使が美樹にシャベルを渡す。
 美樹はそれを受け取ると岩の間に入っていった。
 危ないことがあればすぐ助けられるように皆は周りにいる。

 数十分後、

「あ、これでしょうか……?」

 美樹が掘り出したのは青い雫形の石だった。

「それなのだ!」
「間違いない」

 イラストで見たことがある天使と悪魔が太鼓判を押す。

「よかったです」

 美樹は自分が役立てたことに嬉しくて笑った。

「じゃあ今日は終わりにするか。明日も外出だししっかり寝てね」

 翔太がそう言ってその日のオカルト研究部は解散した。