コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: オカルト研究部には天使がいるっ!合作 参照2万感謝! ( No.78 )
- 日時: 2015/04/19 10:40
- 名前: 夕陽 (ID: 5oJbC9FU)
番外編
行事編〜樽井和輝〜
「今日はハロウィンだな」
「そうね。つまり……」
『和人を驚かせる日!』
リビングルームにて双子のように息をそろえて同じことを言う和輝と和歌奈。
「そうと決まったら驚かせるための準備よ!」
「了解」
二人はいたずらを思いついた子供のようににやりと笑った。
* * *
「で、協力して欲しいなって思って」
準備ということで和歌奈は、自分の友達にも手伝ってもらおうと梨依の家を訪れた。
もちろん和輝も一緒だ。
「でも、和人君騙すのはなんかな……」
梨依は少し迷ったように視線を泳がせる。
「あら、ごめんなさい。やっぱり好きな人を騙すのは嫌よね?」
その様子に和歌奈はわざとらしく謝った。
それを聞いた梨依は、
「そ、そんなことない! 分かった、手伝うよ!!」
と顔を真っ赤にして頷いた。
「(やっぱり梨依って分かりやすいわね)」
「(くっ、和人何気にもてるんだな……)」
と樽井兄弟が思っていたことを梨依は知らない。
* * *
「さて、じゃあ驚かせるために仮装でもしましょうか」
「賛成!」
「仮装、するんだね……」
和歌奈の言葉に和輝は目を輝かせ、梨依はため息をつく。
「まあ、この未来は見えていたけど……。ちなみに和人君を驚かせるならただ単に“お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ”じゃ効果ないよ」
「確かに毎回その手を使っているからな」
「じゃあどうすればいいのかしら?」
公園で相談をしている3人。
まだ午前中なので少し肌寒い。
腕を組み、目を瞑って考えていた梨依がふといいアイデアを思いついたかのように顔を輝かせた。
「あのね、——すればいいんだよ!」
* * *
「まあ、梨依の言うことだから信じるけど……」
和歌奈は驚きつつも納得して両手で大量のお菓子を持った。
ちなみに和輝はその二倍ほどのお菓子を持っている。
このお菓子は和歌奈の一声で集まったものだ。
だからか、和歌奈の好きなチョコレートが多いがそれは気にしてはならない。
「でも和歌奈、お前本当に人気者だな……」
半分呆れつつ、半分感心して和輝は手で持っているお菓子を見る。
「これ位当たり前よ。まあ和輝には無理でしょうけど」
さらりと毒舌をはいて和歌奈はインターホンを押した。
「はーい」
和人の声の数秒後、玄関から出てきた。
そして3人は——、
『お菓子をもらわないと、いたずらしちゃうぞ(よ)?』
「普通逆だろ!?」
声を合わせて意味不明な言葉を言ったのだった。
* * *
「確かにびっくりしたよ……。今日はハロウィンだし二人ともいないから何かあるかなとは思っていたけど」
「流石梨依ね」
「梨依さんの提案か〜。確かに兄さんやわかちゃんは考えなさそうだもんな……」
「驚かせてごめん」
リビングでお菓子を広げて雑談をしている。
「でもこのお菓子どうするか……」
和人は眉間に指を当てて考えている。
リビングに埋まるほどのお菓子(しかもほとんどチョコ)。
賞味期限はまだまだ先だが、冷蔵庫で保管することが出来ない。
「折角だし、皆で食べましょ? 私、食べたい」
「確かにそうだね。僕一人じゃ食べきれないし」
和歌奈の提案に和人は頷く。
「じゃあお皿持ってくる」
和人はキッチンへ行きお皿を数枚持ってきた。
お菓子をお皿にいれ、そこからお菓子パーティーが始まった。
* * *
あとがき
消えてしまったので最初に書いたのとは違うハロウィンです←
まあ行事自体は変わっていないのですが、最初は普通に仮装するだけでした。
ちなみに梨依ちゃんは短・中編集で出てきた子です!
最後は美樹ちゃんかな?
どんな行事になるのかお楽しみに!