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「足をひねったのと、頭を打っただけだから、心配しなくていい。」
病院で、忽那が言った。頭には包帯がま巻かれていて、痛々しい。
男性は青と共に薬をもらいに行っているため、静かな夜の病院のベンチに、私たちは二人きりだった。
「でも、忽那、おばあさんに心配かける…。」
それはきっと、忽那にとって嫌な事で。
忽那のおばあちゃんは、忽那を見てどう思うかわからない。
「大丈夫。大丈夫！お前だって、願い事叶わなかっただろ。」
「あんただって叶わなかったじゃないの。」
「じゃ、お互い様ってことで。」
「怪我させて叶わずのあんたと叶わなかっただけの私のどこがお互い様なの？」
「細けぇなぁ。」
「怪我人だまらっしゃい。」
いつもと、対して変わらない会話。それに安心感を覚えるのは、私のダメなところだろうか。