コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 夢のような未来を実現したいっ! ( No.17 )
- 日時: 2014/07/11 23:15
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
首に添えられた手が退かされる。無意識につむっていた目を開くと、見覚えのある彼がいた。小さく動く茶色の耳。青の服を借りたからダボダボの袖。ブラックホールのような瞳。しかしその瞳は、冷たく冷えきっている。
「…優葉っ…!」
安心して、涙が溢れた。はらはらと落ちる雫は、床にシミをつくっていく。最近は不幸なことばかりで嫌になるよ。まったく。
縄を解いてもらい、私は涙を乱暴に拭った。
「お前さ。あの時代から来たんだろ?」
優葉は優葉に蹴られて吹っ飛んだ男を見つめる。光を映さない瞳を見ると優葉が悪役に見えてきた。いままで、優葉のこんな目を、私は見たことがない。
男はにやりと笑い、立ち上がる。優葉はそれを止めることなく許した。立ち上がった男は優葉よりも悪役らしく喉を鳴らす。
「日泉茜は、この世からいなくなるべきだ。」
私はギュッと拳をつくる。男はやはり、私を殺そうとしている。それが何よりも怖かった。
「瀬名優葉。君も本心はそうじゃないのかい?日泉茜がいなければ、お前は今頃幸せに未来で暮らしていた。両親と共に、食卓を囲むのだ。普通に学校に通い、普通に過ごす。君だって、夢見ることは俺らと変わらない。」
優葉が苦しげに目を細める。小さく震える肩が、私の胸を苦しめる。
その肩を抱きしめてやれたら、優葉は…
いや、状態は悪化するだろう。私は優葉の両親の仇だから。
「お前なんかと一緒にすんな。くそが。」
空気が変わった。優葉の目は完全に怒りで満ちている。口調も普段からは考えられない。優葉は人を傷つける言葉は言わないから、私は驚いた。
男は少し驚いたようだが、あまり動じない。
「君の話しは[リーダー]から聞いているよ。あいつは昔はかわいいやつだったから、こっち側につくと思っていたってね。戦争を止めてくれると思っていたとも聞いている。」
「俺は別のやり方で戦争を止めたいんだ。戦争を起こした人を消すために、歴史を変えるのは違法なんだよ。そんなんもわかんないなんて、
「クズだね。」