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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 〜未来へ幸せを〜どうかこの夢を終わらせないで ( No.41 )
- 日時: 2014/04/27 13:17
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
だから今、私達を守るために妖の姿に戻り、力を使った。
「あ、ありがと…。」
ちょっとびっくりしたが、致し方ない。
優葉は別にいいよと言って立ち上がる。部屋に戻るのだろうか。それでは私の目的が果たせない。せっかくのチャンスなのだ。
「ちょっと待って!」
窓から夕日のオレンジが入り込む。それに照らされる優葉の瞳は、眩しさに細くされた。私は、見えているだろうか。時々不安になる。優葉の視界に、私が入っていなかったら…。
不安で、仕方なくなって…。
「今朝の事、なんだけど…。」
顔が見れない。
怒られるだろうか。
何を今更なんて、呆れられる?
そしたら今度こそ参ってしまいそうだ。
「…俺も。」
「え?」
言葉に迷っている間、優葉が口を開く。反射的に顔を上げると、優葉は真面目な顔で私を見ていた。その瞳があまりにも綺麗で、また目をそらしてしまう。
「俺も、悪かった。素っ気ない態度に、見えてたかもしれない。」
さら…と、優葉の髪が下に落ちる。優葉は頭を下げていた。その声は、どこか寂し気だ。
「ごめん。」
「あ、えっと、そうじゃなくて!私は、もっと酷い事言ったし…。」
そうだ。私は、優葉の家族になりたかった。もうなっていると、優葉に教えた。なのに。
私は、優葉を突き放した。
家族であることを、否定した。
「…ちょっと、部屋で話さない?」
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