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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 〜未来へ幸せを〜どうかこの夢を終わらせないで ( No.49 )
- 日時: 2014/05/06 19:19
- 名前: みにょ (ID: 3HjnwYLE)
五章 二百年桜と、みんなの記憶
お願い、きいてくれてありがとう
何のこと…?
優葉を助けてあげてっていう、お願い
あぁ、また夢?いいよ。私も色々知れたし
…優しいんだね。そりゃ、優葉も守りたくなっちゃうよね
?どういうこと?ていうかあなたは誰?
私?私はね、
瀬名 千咲。
あの子のこと、宜しくね。
また、夢を見た。今度は、暖かい夢。赤く染まっていた人たちはもういなくて、代わりにたくさんの人々が歩いて笑っていた。
それでも、その子はやっぱり一人でいて。
それでも、その子は笑っていた。
困ったように、
あいつと、同じ笑顔で。
秋になった。
木々は蕾を閉じて、寒さに耐えている。
「茜ー!」
後ろから飛びつくのは、西夏遥だ。学年でもかわいいほうの彼女はきゃっきゃと笑う。
「茜、私ね、漢字テストが終わりを迎えたの!」
あぁ、笑えない。私は笑顔を引きつらせる。彼女はモテモテだが、頭は絶望的だ。きっと今回の秋休み前のテストもダメだったのだろう。
「ハル…。あんた、わけわからんわ…。」
「ちょっ!茜さん?!そんな哀れみの目で見ないでくださいよー!」
「どーせ、秋休みの宿題教えてとかでしょ。」
「もしかして茜ってエスパー?!」
「ハルがわかりやすすぎるだけだから。」
「で、教えてくれません?茜様ー!」
「桜屋の団子一個で手を打ってあげる。」
「ok!」
いつもの会話。あれからしばらくするけれど、何も無い。母さんも相変わらずホワホワだし、青の彼女いない歴もそのまま。遥もバカは変わらないし、先生の頭の輝きも失われていない。
変わったことといえば、私の未来についての知識量だろうか。
あの時、優葉は悲しそうに笑って言った。
「実はね、
俺が未来へ帰る時、君たちの記憶から、俺の記憶を消さなければならないんだ。
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