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Re: 夢のような未来を実現したいっ! ( No.6 )
日時: 2014/04/17 21:21
名前: みにょ (ID: 6nOSsJSp)

「それより、あんた誰よ?学校でも見た事ないけど。」
まずはそこだ。どんなに傷だらけでも、子供でも、不審であることには変わりない。それに、犬なのか人なのか、はっきりしてもらわないと。
「瀬名 優葉ゆうは。未来から来た。」



「は?」


今なんて言った。こいつ。優葉ってさらに女子みたいな名前だし。いやいや、それより、未来?みらい?ミライ?
「未来…?!」
わけが分からない。少年の名はわかっても、全くもって分からない。
「君は日泉茜、だよね。」
優葉は当たり前とでも言うように私の教えていない名を口にする。さらに怪しい。うん。
「未来って何っ!」
優葉の肩を掴み揺する。優葉はごめんごめんと言って目を回した。
で。
「信じられないかもしれないけど、落ちついてね。」
短く前置きをしてから、優葉は真剣な顔つきになる。その場に走る緊張感が、私の体を金縛りのように動かなくした。
「まず、俺は茜の時代から二百年後の未来からやってきたんだ。」
「ストップ。信じられない。」
二百年後の未来から、人が来るなんて、考えられない。ある意味、私は賢明だ。漫画じゃあるまいし、タイムマシンなんてあるはずがないだろう。
「じゃあ、これ見て。」
パニックの私とは対照的に、優葉は冷静に対応する。取り出したのは、ついさっきも見た十円玉だ。一体、十円玉がどうしたというのだろう。
「十円玉が重要なんじゃない。これが重要なんだ。」
そうして優葉が人差し指で指したのは、十円玉の、10と書かれた下。発行日だ。
それは昭和だったり、平成だったりするが、全て過去の日付でなければならない。しかし、そこに書かれた日付は、見た事も聞いた事もない時代、日付だった。
「これが未来の時代の名さ。信じてくれないか?」
私はただ、頷くことしか出来なかった。