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Re: 短・中編集(参照1400突破感謝!) ( No.104 )
日時: 2015/08/31 20:58
名前: 夕陽 (ID: WzE/lQPv)

月が綺麗ですね

 太陽がすっかり隠れて、しんとした夜。
 私はコンビニに向かっていた。

 高校に入ってから勉強が忙しくなり塾に通い始めた。
 なのでいつも塾から帰る時コンビニに寄っていく。

 自宅から近いのでたまに同じ境遇の同級生にあったりするのも少し嬉しい。

 そんな事を考えながらいつものようにコンビニに入る。

「いらっしゃいませ」

 店員さんの言葉に軽く会釈しておにぎりのコーナーに向かう。
 二つほど手にとり、レジで会計をする。
 そして帰ろうと思った時、彼が入ってきた。

「あれ? 斉藤さん?」
「あ、三上君」

 三上君は中学の時片思いをしていた相手だった。
 別にかっこいいわけではないけど、むしろ地味なグループの人間だったけど、優しい。
 それに、いつも本を読んでいるが楽しそうにしている表情を見ると本嫌いな私でも本を読みたくなる。

「塾の帰り?」
「うん。勉強大変だからね」

 私が聞くと少し照れたように笑った。
 確か三上君は県でトップの高校に行ったはずだ。
 しかも担任から絶対受かると保証されて。
 本当に住む世界が違うんだな、と改めて考えさせられる。
 そういう私は普通の高校だ。
 ……うん、これで勉強大変とか言えないね。

「そっか。でも三上君頭いいじゃん。特に文系の成績良かったよね?」

 いつも読書しているからか文系、特に国語はすごかった。
 毎回学校のトップだったと思う。

「そんなことないよ。模試だって成績良くなかったし」

 ああ、やっぱりまだ好きだ。
 照れた顔を見て再認識してしまう。
 少し考えて私は、本が嫌いだったけど彼に近づきたかった私が覚えたある言葉を口にした。

「月が綺麗だね」

 確かに今日は満月で綺麗だ。
 でも、本当の意味に気付いてくれるだろうか?
 これは一種の賭けだった。
 その言葉を聞いた時彼は一瞬考えて……、

「死んでもいいです」

 私が望んでいた言葉を言ってくれた。

     *     *     *
あとがき
すみません、ただ「月が綺麗ですね」を使いたかっただけなんです!
話の内容グダグダですみません……。

ちなみにこの言葉知っている人はどれ位いるのでしょうか……?