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Re: 短・中編集 ( No.11 )
日時: 2014/04/14 21:42
名前: 夕陽 (ID: eyS/yPyK)

三題噺「野菜」「妖精」「最弱の城」 ジャンルは「童話」
(三題噺のお題メーカーから)

 ある所に野菜が住んでいる王国がありました。
 そこには野菜の形をした妖精がたくさん住んでいました。
 皆、そこに住むものは仲がよくいつも楽しく暮らしていました。

 しかし、そんな生活も長くは続きませんでした。

 ある日、魔王がこの王国を支配しようと軍隊を送ってきたからです。
「野菜王国は我輩が支配する!」
 そう宣言して、魔王はどんどん王国を焼き尽くすための軍隊を送ってきました。

 このままでは危ない、と思った野菜王国の王様は自分の軍隊と共に魔王軍と戦う事を決めました。

「みなのもの、よく聞け! 今から魔王軍に反撃する!」
 その王の言葉に王軍は雄たけびをあげました。
 王軍は魔王軍が住みかにしているというファーム城に向かいました。

「ここが、ファーム城か……」
 兵士の一人、キャベツが呟きました。
「すごいでっかいけどぼろいな」
 トマトはゆっくり観察しています。
「まあ、魔王だしそんなもんじゃね? 別名は最弱の城とか」
 ちゃらい態度できゅうりは言いました。
 この三人(?)がファーム城にいる魔王を倒しに行く者です。後の雑魚敵は他の兵士が倒してくれるそうです。
「とりあえず、魔王を倒しにいくか」
 キャベツの言葉で三人は城に入りました。

「ふっふっふっ。誰もここにこれるものはいないだろう」
 魔王がそう呟いた時、ドアが体当たりで吹っ飛びました。
「ここであったが100年目! 大人しくお縄につきな!」
 キャベツががたいのいい体を生かし、体当たりでドアを吹き飛ばしたようです。
「ば、ばかな……。こう簡単に崩れてしまうなんて……」
 魔王はぐったりしています。そのうちに
「よし、皆攻撃だ!」
 三人は攻撃を開始しました。
 キャベツは今までどおり体当たりで。
 トマトはトマトの汁を飛ばして。
 きゅうりはとがった体を槍のように使って。
「我輩……が、負け……るなん、て」
 呆気なく負けてしまった魔王は空に消えてゆきました。

「皆の衆よくがんばった! 私はこんな皆を誇りに思う! 特にキャベツ・トマト・きゅうり。お主らはよく働いてくれた。そんなお主らに褒美をやろう」
 そういって王様はお金がぎっしりつまった箱を置きました。
 しかし、その箱に手を伸ばさず三人は言いました。
「こんなのをもらうために俺たちは魔王を討伐したわけではない」
「そうですね。これらは他の兵士にあげてください」
「俺らだってあいつらとは働きは変わらないからな」
 その言葉に国王は驚いたように目を見開きました。
「そうか……。では、お主らを勇者としてたたえよう。この三人はわが王国を救ってくれた勇者だ!」
 王様がみんなに向かって言うと拍手が沸き起こりました。
—END—
あとがき
童話ってこんな感じでいいですかね?
あ、文が変なのはいつもの事なので気にしないで下さい。