コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 短・中編集(参照100突破感謝! 企画あり) ( No.25 )
- 日時: 2014/05/01 21:36
- 名前: 夕陽 (ID: e6h1dNNB)
これ、絶対時間の無駄だよね?
「この問題全く分からねー」
俺は何度目にもなる言葉を叫ぶ。
三十分くらい同じことを繰り返しているがやっぱり誰かに聞いた方がいいだろう。
俺は兄貴に頼ることにした。
「で、分からない問題を教えてほしいと」
「うん」
「ちなみにどれだ?」
「これ」
俺は一つの問題を指差す。
理科の記述問題でどうしても分からない。
「えっと『セキツイ動物と無セキツイ動物の違いは何か』か。普通に考えて無があるかないかの違いだろ」
……絶対違うと思う。
やっぱり兄貴は役に立たない。
姉貴に頼るか。
「早くしてよ、あと少しで彼氏とデートの約束があるんだから」
俺が部屋に現れた途端姉貴は嫌そうに眉をひそめた。
どうやらメイク中だったらしく、いつもとは全然違う顔だ。
「で、どれ?」
俺はさっきと同じように問題を指でさす。
「それは、セキツイがあるかどうかでしょ? もういかないと間に合わないから行くね」
姉貴は逃げた。
しょうがない、母さんに聞くか。
母さんは鍋でなにかをコトコトと煮込んでいた。
どうやら今日はカレーのようだ。
カレー粉が準備されているし、にんじんやジャガイモの皮が捨てられていたから。
「母さん」
「何? 今忙しいから後にして」
……余談だが、こういう時の母さんの後にしては一生こない。
俺はあきらめて父さんの方へ向かった。
「そうか、そんなことがあったのか」
父さんはそういってお酒を飲む。
豪快な飲みっぷりだ。
多分もうそろそろ酔いが回るだろう。
酔ったときの父さんは面倒だ。とりあえず、逃げよう。
俺は最後の砦である弟の部屋に行く事にした。
「……それなら、教科書見れば?」
質問した瞬間に冷ややかな視線と共にそんな言葉を投げかけられた。
目からうろこだ。
「確かにそんな方法もあったな。ありがとう」
俺は素直にお礼を言うと
「それくらいも考えられないの?」
とバカにされた。悔しいが言っている事は本当なので無言で部屋に戻り、教科書を見て問題を解いた。
—END—
* * *
あとがき
とにかく読むのも時間の無駄だと思います。
後悔は……しません。