コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 短・中編集(参照900突破感謝!) ( No.91 )
- 日時: 2015/02/15 11:23
- 名前: 夕陽 (ID: z070pZ.J)
それでも私は……。
私は今、非常に後悔していた。
理由は昨日のバレンタインデー。
私は好きな人がいて、更にその人のためにチョコを手作りしたというのに渡せなかったのだ。
しかも、恋のライバルであった理沙ちゃんは渡してオッケーもらったらしい。
つまり、
——私は失恋したわけだ。告白もしないままに。
* * *
「あー! なんで私は渡さなかったのー! 私の意気地なしー!」
思いっきり叫ぶが虚しさだけが残る。
まあ、理沙ちゃんと私が告白したとしたら絶対理沙ちゃんを取るだろうけど。
理沙ちゃんは美人というわけではないけど優しいし、何事にも一生懸命で男子からの評価はそこそこ高い。
それに比べて宮田紗夜、私は顔は平凡より少し下、特に優しいわけではないし不器用。自分の趣味には一直線だがそれ以外は興味を何も示さない。
私が達也君の立場だったら絶対、理沙ちゃんをとるだろう。
「それでも、想いだけは伝えたかったな……」
今更そんなこと言っても仕方がないのは分かっている。
でも、もしかしたら何か変わったかもしれないって思ってしまう。
「実際はそんなうまくいかないだろうけど」
きっと、理沙ちゃんと付き合っていると知っていても私は彼を目で追ってしまうだろう。
やっぱり、振られたほうがよかったかもしれない。
どうしても諦めきれないから。
素直に祝福なんてできない。
でも、恨むこともできない。
全部、今までのできごとは全部、私が悪いんだ。
「好き」って言葉も言えない私が。
きっと彼はただのクラスメイトとしか私を認識してないだろう。
だけど、それでも私は……。
——あなたのことが、好きなんです。
* * *
あとがき
バレンタインで本命チョコや友チョコを渡した方もいるでしょうか?
私は友チョコ渡しました(誰も聞いてない)
この話は失恋ですね……。
これってラブコメ?で両思い、悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされましたで友情を扱ったので短編集では失恋をテーマにしてみました。
本当はバレンタインに間に合わせたかったのですが間に合いませんでした。
というわけで後日談っぽい話に←
なんか前もこういうことあった気がしますが気のせいということにしておきましょう(←おい)