コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 神の憩い ( No.22 )
- 日時: 2014/05/10 09:19
- 名前: 梅乃 ◆8DJG7S.Zq. (ID: jyOVwInT)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
わたしが、人知れず
ずっと翔太くんの
夢——というか
幻を見てる間に
黎ちゃんの友達の
藍奈ちゃんは。
すでに、モデルになれるオーディションを受け、受かり。
正式に事務所に入り
専属モデルになってしまっていた。
ф
藍奈はやってみたいけど と、思いとどまったように言った。
「私には無理です。レッスン費とか、そんなお金は出せませんので」
「え——」
池松さんより
わたしが驚いた。
「———あら、大丈夫よ。今度あるオーディションに受かったら、移動費もレッスン費も衣装代も全部事務所負担なのよ。最初に少しかかる金額は、事務所側が、お給料から抜けばいいし」
と、わらった。
(———嘘じゃないの?)
あまりに、虫が良すぎる話に わたしは困惑してしまった。
ф
憩いの森図書館。
東京から帰ってきて、駆けつけた。
冷房が効きすぎて ちょっと寒いかも。
藍奈は——…
元から
素質のあるようだった。
黎は、藍奈が載っている雑誌のあるページを見ながら、他のモデルのページと照らし合わせた。
(表情だって ポージングだって きっと、ううん 絶対。始めたばかりとは思えないほど上手…)
日に日に、月1回の雑誌に出て行くごとに、連載のページが増え、藍奈の笑顔が映るページが増えてく。
(なんなの、この藍奈の優越感)
藍奈に誘われて 渋々ながらも、黎もオーデを受けた。
結果、受からなかった。
もしかしたら受かるかも。
もしかしたらやりたかったかも。
オーディションの前、池松さんに
わたしにだけ「期待はしてないけど応援してる」と言った その意味が分かった気がした。
池松さんに、「たぶん雑誌とイメージが合わなかったのね」
と、今度、もっとクールなほかの雑誌のオーディションを受けることになったが
受かる自信もないし、——どうなるかさっぱりわからないのに。
なぜ、そんなことをしてるんだろう。
その雑誌を見せてもらった時、びっくりしてしまった。
大人っぽいのだ。
「あら、あなたより一つ上の年だけど、…黒月レイカ。こっちは花吹千慧と…。紫水えれな」
誰もが、大人っぽすぎた。
「———すご…」
思わず、紙面で輝く藍奈を見たら
羨ましくなるじゃん。