コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺の学費=彼女達の家庭教師代 ( No.12 )
- 日時: 2014/05/04 21:27
- 名前: 夕陽 (ID: p8.Ij.U2)
三時限目 理科 植物と光合成
「試験管aにタンポポの葉を入れて息を吹き込み、試験管bには息だけを吹き込みそれぞれゴム栓をする。一時間光を当てた後、それぞれに石灰水を入れて振った。そのとき、aは変わらず、bは白くにごった。
なぜ、aは白くにごったか理由を説明しろ」
これは、今日やる分の問題のプリントにある問題だ。
昨日と同じようにテストからはじめて、分からない所を勉強していくスタイルにする。
前置きが長くなったが、三人のこの問題に対する回答はこれだ。
「光合成に二酸化炭素が使われたため」
完璧な回答はメアリ。さすが、理科が得意なやつだ。
「小人さんが二酸化炭素を消した」
突込みどころが多いのは緑だ。
まず始めに、何で小人が出てくるのか。
そして、二酸化炭素を消すってどうやって?
「二酸化炭素が光に変わったから」
意味が分からない回答は真田先輩。
原子のルールに反している事に気づけよ……。(原子は他の原子に変わることは出来ない)
「皆、とにかく今日の部分の授業をするぞ!」
俺は丸付けをし終わり、皆に呼びかける。
「そんなめんどくさい事しないで遊ぼうじゃないか」
真田先輩が案を出したが
「そうしたら俺、首になってこの学校いられなくなっちゃいますから。友達とはなれるのは嫌なので」
「意外だな。お前には友達存在してないと思ったぞ?」
「存在してます。とにかく授業に入りますよ」
俺は強引に話を進める。……首になるのだけは避けたいし。
「始めに、植物の葉に日光が当たるとデンプンが作られるのは知っていますよね? そのことをなんていいますか?」
「……光合成」
メアリが正解を難なく出す。
やっぱりすごい。
「メアリ、正解。ちなみに光合成をすると葉の緑色のところでさらに光が当たったところにデンプンができるからな」
少し待ったが質問はないようなので次に進む。
「それで、今からプリントをわけるが、これはオオカナダモの葉を400倍ほどにしたものだ」
俺は三人に事前に用意したプリントを渡す。
「箱みたいのがあると思う。これが細胞って言うんだ。細胞は生物の形をつくる大切なものだ。そして細胞の中に緑色の粒があるがそれは葉緑体。これにはデンプンがあり、光合成もこいつのおかげで出来ているんだ」
「つまり、この葉緑体という名の妖精さんが光合成という仕事をするんですね〜」
緑によく分からない納得のされ方をしたが、大体あっているのでいいだろう。
「次に光合成の時に使う物質と、出す物質についてのせつめいだ。これは絵の方が分かりやすいかな?」
俺はホワイトボードに図を書き込む。
使う物質
水
光のエネルギー
二酸化炭素
出す物質
デンプン(植物の栄養になる)
酸素(外に出される)
まあ、こんな感じだ。(ここでは図はかけないので)
「ここまで、何か質問はあるか?」
俺が尋ねると一つ手が挙がった。
「デンプンは体に運ばれるんだよね〜? どうやって運ばれるの〜?」
緑だった。
最もな疑問だなと思い、解説する。
「デンプンは水に溶けやすくなるんだ。それで水と共に体中に運ばれる。それらのデンプンは呼吸や成長、果実や種子、根や茎に蓄えられるんだ」
一通り説明し時計を見るとあと少しで完全下校だ。
「今日は終わり。次は葉のつくりと働きをやるからな」
この言葉で解散した。