コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺の学費=彼女達の家庭教師代(勉強ネタ多め) ( No.34 )
- 日時: 2014/09/30 00:02
- 名前: 夕陽 (ID: sZhLiFR9)
真里の過去
「誠、遅いじゃないか」
そう言って叔母の雷雲は怒った。
ちなみに雷雲も誠も訓練の時呼び合うコードネームみたいなもの。
本名は別にある。
何の訓練か?
それは忍者の訓練だ。
僕の一族はどうやら忍者の末裔らしい。
だからそれに恥じないように本格的にはやらないが速く走れるようにしたり、気配を消したりするための練習を週に一回行っている。
なのでか分からないが足は速い。
その分勉強ができないが……。
今年の高校受験が心配だ、と両親はよく言うが雷雲は「だったらアタシの学園に入れる」と言ってくれるので嘘でも嬉しい。
雷雲が経営している学園は結構人気だし。
まあそんな回想は置いておく。
今は目の前の訓練に集中しなくてはならない。
今日の訓練は障害物競走だった。
はじめは普通に走り、その後坂道を登る。
そして5メートル程度の段差をロープを使っており、草がたくさん生えている道とも呼べない所を走る。ちなみにここではたまに熊が出る。
最後にほとんど直角に近い角度の崖を登る。
まあいつものコースだから熊に会わなければ大丈夫だろう。
* * *
障害物競走は特に何も起こらなかった。
雷雲と勝負したのだが大人気なく本気を出されたのであっけなく負けた。すごく悔しい。
「誠、あんたすごいね」
しかし勝負後に雷雲にこんなことを言われた。
すごい? この僕が?
ただの勝者の余裕ではないかと思っていた。
でも違った。
「あと5年……いや3年したらアタシよりも強くなるよ、誠は。アタシが保証する」
真剣な目で言われ僕はびっくりしてしまう。
あまり人を褒めないというわけではないが厳しいことをよく言う人だった。
ということは本当にそう思っているのだろうか?
僕はその雰囲気におされ
「あ、ありがとう」
とお礼を言った。
* * *
それから1年後、雷雲は本当に学園に入れてくれた。
というか受験してたまたま受かっただけだが。
陸上でいくつか賞をとっているのでその関係では入れたらしい。
「高校合格おめでとう」
雷雲はそう言って頭を撫でてくれた。
子供扱いは嫌だがなぜだかその手を払いのける気分にはなれなかった。
「ありがとう」
僕は誰にも聞こえないように小さく呟いた。
* * *
あとがき
参照400突破記念です!
光→メアリ→緑ときたら真里だな、と。
次はどうしようか考え中……。
まあメイン4人の番外編or脇役の番外編(向日葵とか勇人とか雷雲とか……)のどちらかになると思います。
もしよければどちらがいいか意見くれると嬉しいです!