コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 俺の学費=彼女達の家庭教師代(勉強ネタ多め) ( No.39 )
- 日時: 2014/10/26 23:32
- 名前: 夕陽 (ID: jP/CIWxs)
光達のハロウィン!
「trick or treat」
チャイムが鳴ったので開けてみたらメアリ、緑、真田先輩の三人が立ってた。まあいつもの三人だ。
この流暢な発音はメアリだ。さすが帰国子女。
「お菓子をくれないと、いたずらしちゃうよ〜?」
「お菓子をくれてもいたずらするけどな」
「どっちを選んでも変わらないじゃないですか! そしてお菓子なんてないですよ。あ、菓子パンでもあげましょうか?」
ふわふわした笑顔で言ったのは緑。
理不尽なことを言ったのは真田先輩。
まあいつも通りだ。
するとまたチャイムが鳴った。
「トリックオアトリート! お菓子をくれないと、いたずらしちゃうよ!」
元気な声で言ったのは魔女の格好をした向日葵。
まあ隣だから変装しても嫌ではないのか……。
後の三人はいつも通りの服装だ。
「お前もか……。お菓子ないんだけど……」
嘆息気味につぶやくと
「じゃあいたずらしてやる〜!」
向日葵はうれしそうに目を輝かせ始めた。
こいつがこんな顔する時は大体悪いことが起きる。
早めに阻止しなければ……。
「よし、じゃあお菓子を買いに行くか!」
トリックオアトリート。
トリックがいやならトリートだ。
「本当?」
「わーい!」
「じゃあ行くぞ!」
「早く! 早く!」
四人はそれぞれ嬉しそうな顔をして部屋から出た。
それについていくように俺も財布を持って部屋を出る。
* * *
「美味し〜」
嬉しそうにかぼちゃプリンをほおばって緑は言った。
「ありがと」
メアリは黙々とクッキーをかじっている。
「さすが光だな」
真田先輩はシュークリーム。
「おいひぃ!」
口いっぱいにおもちをつめてしゃべってしゃべっているのは向日葵。
「向日葵、そんなにつめると窒息するぞ」
一応注意しておくが向日葵は聞く耳を持たない。
「じゃあこれでいたずらされなくてすむよな」
ほっとして言う。
「ふっふー。もういたずらしてあるもんね!」
「そうそう、この4人でな」
「きっとびっくりするよ〜?」
「楽しみにしてて」
いたずらがすでにされている……だと?
一体どこに?
部屋を見回すが全く分からない。
「まあとにかく私の家来て!」
俺にいたずらしたのに向日葵の家?
全く意味が分からない。
* * *
「はい、これがいたずら!」
向日葵の部屋に入るとそこには、たくさんの料理があった。
「皆で作ったんだよ〜?」
「私もがんばった」
「どうだ、すごいだろう」
皆がそれぞれ言う言葉に俺は驚きと嬉しさで言葉を返せなかった。
「……皆、ありがとう」
少し間をあけたがなんとかお礼の言葉をつむぐ。
「じゃあ食べようか!」
向日葵のその言葉に俺達は
「いただきます!」
と元気よく宣言した。
—END—