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Re: *再恋華*(実話) 3話更新! ( No.15 )
日時: 2014/05/18 16:01
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: yghb58zo)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

第六話『本気の印』


彼と普通の関係に戻るのは、


もう死んでもできないと思う。


一度できた溝を、埋めるのは難しいことで。






















「まーじキモイんだけど!!」


朝から高い声で叫ぶ、中学時代からの友達——星野世良。
自転車に乗って登校中の私達は、春の風に吹かれながら学校へと向かっていた。


「なしたの、世良」
「クラスがキモイ」
「あー……、大変だね……」


世良とは今年もクラスが離れ、私は八組で世良が六組。
世良は美紀ちゃんと同じクラスでもあり、私的には見るからに大変そうな感じのクラスだ。
美紀ちゃんも孝仁もクラスが離れてるが、あの二人は変わらず仲が良さげで。
LINEでお互いのろけているし、孝仁の一言にも『喧嘩もするけどこれからもよろしくな』と書かれていた。


私とは喧嘩もしないまま終わっちゃったし、やっぱり美紀ちゃんとは本気なんだ——と、思い知らされる。


「私も友達と話したいのにさー! その子と美紀ちゃんが仲いいからなかなか話せなくて……」


世良は口を尖らせながらそう言った。
美紀ちゃんは社交的だし、男女問わず人気だもんなぁ……。
そう思っていると、再び世良が口を開いた。


「なんか美紀ちゃんが『首のやつ消えないんだけどー』とか言っててさ、その友達が絆創膏で隠したーとか話してて」


あ ?


「は? え、世良、それってキ……」
「キスマークだよね絶対! まじ私のクラスそういうやつらばっか!! あー、うざい」


世良はイラつきながらそう叫んでいたが、私はそれも耳に入らず思考が停止していた。
孝仁のキスマーク。キスマーク。キスマーク……





           キ ス マ − ク !?







孝仁と私が付き合ってた時なんて、


『——キスマークつけていい?』
『…………え?』
『でもつけ方わかんないや』
『私も』
『じゃあテレビ一緒に見よ』
『いいよ』


……って感じだったのに!!
その初々しさがよかったのに!!


やっぱり、孝仁は変わった。
昔の孝仁と今の孝仁じゃ、全然違う人だ。


やっぱり、美紀ちゃんとあんなことやこんなこともしてるんだろうな……。


なんだか、朝からヘビーな話を聞いてしまった。