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Re: 世界の果てでダンスを踊る ブレイジングダンスマカブル ( No.38 )
日時: 2016/11/16 21:21
名前: Frill ◆2t0t7TXjQI (ID: l1OKFeFD)

 —33 再誕















 ————苦しや、苦し、『時』は生命(いのち)を啖(くら)ふなり。

 眼にこそ見えぬ『仇敵』は心臓(こころ)をむしばみ、失へるわれらが血をもて肥え太りゆく。























 それは恰も別次元の扉が開け放たれてしまったように視えたかもしれない。

 空間が酷く、歪に、曲がりくねり、そこに存在したであろう何かしらを飲み込み消した。

 いや、正確には消えてなどおらず、むしろそれらは固有事象の法則が、さも当たり前のように励起崩壊の一端を起こしたに過ぎないのだ。

 膨張し、収縮し、織り交ざり、再生し、崩壊し、復元し、また壊す。





 何度も、何度でも。








 永劫に続く破壊と創造。

 永久の螺旋。












 そして『それ』が生まれる。


 そして『それ』が産まれる。


 そして『それ』が熟まれる。


 そして『それ』が——————












 ———————産声を哭いた。
























 


















 
 一匹の獣が。


 獲物を狩るために。


 空虚なる母の子宮(はら)から。



















 
 爆ぜる白光。








 すべてを払拭し、塗り込み輝く。











 そこに美しい銀装の鎧を纏う少女が、再誕した。