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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.112 )
日時: 2014/09/15 23:37
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)

「…わあ…釣れた…!ねえ、おっきいのっ!」

「すごいねえ、美結」

「うんっ!」

にこりと微笑み、彼女の頭を撫でてあげる。

さらさらの髪からは花のような香りが漂っている。

「雨揺さまっ!遠くには…」

「大丈夫。碧だって許可してるもん」

悪戯っぽい笑みを浮かべ、鞠に応える。

「そうですけど…なんで、魚釣りなんですかぁ!?気持ち悪いですっ!」

「え…鞠、魚きらいなの…?」

罪悪感なさげに口を曲げる。

___川。

何度か見たことはあるが、雨揺にとって、それは未知そのものだった。

魚、というのも、あまり分からない。

「雨揺ー、こっち結構いる」

上流の方から碧が手を振り叫んでいる。

「美結、いこっか」

幼い手を握り、歩く。

碧がゆっくりと緋羽を連れて降りてくるのがみえる。

ごつごつした石を歩き、緑の草を踏む。

感触がよくて、足取りがゆっくりになっていた。

「ほら」

目の前にいる彼が手を差しだす。

「___うん」

手を取った。

何故だろう。

胸が____苦しい。