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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.113 )
日時: 2014/09/16 19:34
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)



「水って綺麗だ…」

「当たり前だろ…ほら、美結、緋羽、釣れたぞ」

美味しそう、と2人は鼻を吸った。

「私も釣るっ!」

「危ないから駄目だ」

「えー…」

ブーイングする美結を他所に、碧はこちらを向いた。

酷く哀れみのこもった様な目で見られ、目を逸らした。

「…なに」

「ったく、お前は…目、瞑ってろ」

「は…?」

彼の器用な指が自分の髪に触れた。

「やめ…っ」

「黙ってろ」

暖かな指に触れ、優しい手のひらに触れ、泣き出しそうな目を瞑った。

「___目、開けていいぞ」

「うん。何…したの」

「葉をとってやった。花を乗せてやった」

「…え?」

だから、と口もごる碧に驚きをかくせなかった。

「お兄ちゃん、格好いい…お姉ちゃん可愛い…」

「「うるさいっ!」」

ハッと口元を押さえた。

赤くなった頬を触り、言う。

「ちょ、ちょっと茸さがしてくる!魚のつまみっ!」

「あ、雨揺っ!」

着物を引きずって走った。