「はっくしゅうんっ!」大きなくしゃみをした。「雨揺様、大丈夫です…?」「うん」鼻をすすりながら、鞠に話す。「お姉ちゃん、大丈夫?」「うん」緋羽と前を歩く、大きなバケツをもった碧の背中を見ながら、答えた。思ったより、小さいな。「…寒い」何故か、震えが止まらない。寒いからだ。水に濡れたからだ。____違う。怖い。碧の、存在が。儚くて。心を、揺らしてしまいそうで。