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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.117 )
- 日時: 2015/02/11 16:35
- 名前: もこもこ (ID: 3r6DhwLS)
「碧…!」
あの日から避けられている。
薄々感じ取っていた。
何故、碧の手を振り払うだけで避けられるのか。
深い意味があるのだろうか。
鞠と共に碧の家には住んでいるわけだが、碧は朝早くに何処かへ出かけ、夜遅くに戻る。
最近はまともに顔も合わせていない。
兄弟は合宿があるらしく、暫くはいないらしい。
「__さま。雨揺さま?」
「___え」
意識が引き戻され、顔をしかめた。
「碧、どうしたのかな」
「さあ…」
碧が今朝も開けただろう戸を見つめた。
「知りたい」
「また、碧さんの勘に触るようなことするのですか」
「…しない」
「なら、いいんじゃないんですか」
「え…?」
「雨揺さまのことを精一杯思ってくれる方なのですから」
寂しそうな横顔に笑顔を加えたような笑みで笑う彼女。
「鞠…?」
「失礼致しました。雨揺さまご自身でお決めください」
「あ…ちょ…」
スー…
障子が閉まって、一人になる。
「分かんない…分かんないよ!」
全部。
全部。
全部。
分からない。
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