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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.12 )
- 日時: 2014/06/06 20:59
- 名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)
「もうっ!お母様もお父様もなんなのっ!私と泰は別だっつーの!」
床を踏み鳴らして叫びながら歩く雨揺。その後ろには、コソコソついてくる、紫亜。
「ねー?紫亜もそう思うでしょ?」
「へ!?わ…私ですか?」
…それ以外に誰がいるのだ?
「あぁー!ムカつく!」
「ごめんなさいっ!」
「紫亜じゃないよ…」
「ごめ…」
「紫亜じゃないってば!」
次々と謝罪技を繰り出してくる紫亜を振り払って、雨揺は庭に向かった。
「あっ!李雨!」
「李雨…ですか?」
庭には黒い鳥が一匹。
「ほらっ!李雨だ!」
李雨は、前怪我をしていてそれを助けたのが雨揺だったのだ。
名付けたのも雨揺だ。
「李雨ちゃん…ですね!り〜う〜!」
紫亜は頑張って呼ぶが、
その声は哀しいほど小さくて
李雨には虚しくもとどかない。
「もう…しょうがないなぁ」
雨揺は、見てて、と紫亜に伝えると何処からか米粒を取り出し自分の手にのせた。
「李雨っ!おいで!」
精一杯叫ぶと、
李雨はこちらに目を向け、その黒く綺麗な羽で飛んできた。
「わあっ!来ましたね!雨揺様凄いです!」
雨揺は手を叩いて飛び跳ねる紫亜を制し、手に鳥が乗るのをまった。
「きゃあ!可愛い〜!雨揺様の手に乗ってる!」
しばらくして自分の手に李雨が乗ったのを確認すると庭と繋がっている自らの部屋へもどった。
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