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「わあっ！クロっ！暴れないでよ！」

雨揺は幼い身体ながらも、自分の3倍の大きさの馬にまたがっている。

「ねえっ！おおっと…うわぁ！」

雨揺はその馬をクロと名付けたのだ。

「うわぁっ！は…吐きそう…」

全然知らないデコボコ道な山。初めて見るのに、感動している暇もない。

そして、傍らには李雨がいる。

ついてきてしまったのだ。

「吐く…！やばい…」

思わず、手を口に持っていった。

？ 手、を 口、 に…ってことは…

「うわあああああ！」

深い深い何処か分からない山に、クロから落ちた雨揺の叫び声がこだました。