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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.29 )
- 日時: 2014/07/05 17:56
- 名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)
「…鈴が悪いんだから。」
暗い声で呟く。
でも、嫌じゃなかった。
何故だろう…。
逆に嬉しかった様な気もする。
ただ、恥ずかしかったのだ。
鈴に触れられるのが。
怖かったのだ。
過去の記憶が。
思い出すまいと決めたはずの心。
蘇る、情景。
___ごめんね。
嫌だ。行かないで。置いてかないで。
痛みに震えた心。
寂しさに潰されそうな心情。
…涙。
雨揺はうずくまって1人、嗚咽を漏らしていた。
____ギュッ
突然の暖かい感触、暖かい吐息。
「鈴___」
堪らず暖かい涙が頬を伝う。
「ありがと…」
「ううん、雨揺が笑ってくれるなら」
「うん__嬉しい」
雨揺の____
私の、初恋だった。
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