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Re: お姫様が恋愛しちゃいけないルールなんてありませんっ! ( No.34 )
日時: 2014/07/05 22:13
名前: もこもこ (ID: K79nUGBS)

「真…」

「母上…」

虚ろな顔で呟く私たち。

白いシーツでおおわれた、真。

「お…お母さまぁ…何故…なぜなのですか…お母さまぁ!」

真…幼い頃から育ててくれて、笑ってくれて。

私は、私は最後の最期まで真と一緒にいられずに…


鈴と会ってた。



「し…真…ねえ!ねえってば!なんで…なんで!?」

雨揺は泣きじゃくった。唯にもたれて。

雨揺も紫亜も唯の腕の中で泣いていた。

唯はその間、口を噛んでずっと耐えていた。





後で母に話しをきいたところ、急病だったらしい。

人生とは…残酷なものだ。









ホーホーホーホー…

フクロウの鳴き声がする。

寝れない。眠れないんだ。

「さむ…」

何か今日は肌寒い。

冷たい両腕を抱え、雨揺は庭にでた。

…人影。

…唯。それが唯だとすぐに分かった。

「ゆ…」

声をかけようとして浮いた手がたれさがる。

彼は、唯は、泣いていた。

今まで唯が泣いている所なんて見たこともなかった。

私は、それすら気づけることもできず…。

私は___

「雨揺…様?」

暗闇の中で唯に問われ、何故か怖くなった。

「あ…」

雨揺は早足でその場を去った。