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「…お父様。ご用件を」

雨揺は父を見据えるようにして言った。

「お前も随分と大人しくなったものだ」

「お父様」

「…わかっておる。さて、用件だが…」

雨揺は喉をごくりとならした。

まさか…外に行ってるのがばれたんじゃ…？

「優の婚約者が決まったらしい」

優…！驚く反面、安心でいっぱいだった。

「近いうちに優はここにくるらしい。来たら、祝ってやってくれ」

「はい」

優、早いな…。

「そして_＿＿＿」

次に出て来た父の口から出た言葉。

雨揺は目をみはからった。

ガシャン…

無残な音がして、お茶の鉄器が割れた。