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いつの間にか寝てしまったらしい。

周りを見渡せばもう日は沈むころだった。

「雨揺、今日は来ないつもりかな…」

雨揺が来ない時は時々あった。

たいてい、理由はお父さんがなんとか…だとか、寝てた…だとかそういうことだった。

だが＿＿＿今回は違う。と、鈴は思った。

彼女は自分の意思でそうしたのではないか、会いたくないのではないか、とそんなマイナーな事を思っていた。

『ガラガラガラ…』

ドアの開いた音。

「＿＿＿＿＿＿雨揺」

心に想った恋しい人の名を呟き、鈴は戸を開けた。